伊東はここから後方のアルセウにボールを戻すのだが…
ボールが地面を転がっている時点で、大黒はすでに走りだしている。つまり大黒には、アルセウから裏にパスが出るという確信があったことになる。
最初はラインと並行の角度にダッシュを始めた大黒は、アルセウからのパスが出る直前で相手DFの“門”を突破。
この巧みなフリーランに山口の選手たちは全く反応することができず、しまいには見事なボレーを決められてしまったというわけだ。
試合後、大黒はこのゴールについて以下のようにコメントしている。
大黒 将志(モンテディオ山形)
「アルセウがボールを出せるので。それは味方も敵もまだ知らないところやと思いますけど(笑)。
アルセウには、ああいう場面があったら浮き球で出してくれということは直接言っていたので、それを出してくれて、アルセウのおかげです。 アルセウに感謝したいです。
どんなゴールも1点は1点ですし、まだ僕自身、コンディションはそんなに良くないので、もっといい準備して、もっと点を取れるようにしていきたいです 」
パスの出し手であるアルセウとは、予め今回のようなシーンについてイメージの共有があったようだ。
まるでフィリッポ・インザーギを彷彿とさせるフリーランであった。
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ