ジムナスティックは2006-07シーズン、56年ぶりに1部リーグに復帰したが、あえなく最下位で降格し、以来、3部リーグにまで転落していた。しかし、昨季2部昇格を果たすと、今季は一時9位まで順位を落としたものの、年が明けてからの23試合を2敗で乗り切り3位にまで浮上している。

鈴木はそんな好調のチームで加入当初は出番はおろか、ベンチりさえままならなかった。しかしレギュラー選手が出場停止となった3月20日のビルバオ・アスレティック(ビルバオのBチーム)戦に右サイドバックで初出場し勝利に貢献すると、以後12試合連続で先発起用されフル出場しているのである。

その間、チームは7勝4分1敗20得点10失点で、ここ4試合は無失点。しかも、当初は右サイドバックであったが、4月17日のオビエド戦からは8試合連続でセンターバックで起用され、一気に自動昇格を争える位置までチームを押し上げていたのだ。

ジムナスティックはこの70年でたったの4シーズンしか1部リーグを戦ったことがない。そんなクラブにとって歴史的な偉業を成し遂げようかという場に、鈴木がレギュラーとして奮闘しているのである。

すでに3位以内は確定し、プレーオフへの出場は決まっている。だが、もちろん今週末に行われる最終節で自動昇格を決めたいところだろう。

しかし最終節の相手は2部優勝がかかる首位アラベスで、自動昇格を決めるにはその難敵に勝利し、2位レガネスがミランデス相手に引き分け以下の結果に終わらなければならない(ジムナスティックが引き分け、レガネスが敗れても勝ち点で並ぶが得失点差が離れているため除外)。

なかなか厳しい条件ではあるが、鈴木にはその困難を乗り越え、スペイン1部リーグで初めてプレーする日本人DFとなってほしいものだ。

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