そしてシモーネは自身のInstagramを更新。

ヴァンキュールに向け謝罪のコメントを記し、人種差別に対してサポートする意思があること示した。

これをヴァンキュールはTwitterで拡散。「謝罪の気持ちは受け取ったよ。だけどもう二度とするなよ」とツイートしたのだ。

そしてダービーから1周間近くが経過した7日、シモーネはローマで人種差別に関するイベントが行われることを知り、ナポリから駆けつけた。理由はもちろん、ヴァンキュールに直接謝罪するためだ。そして両者はこうして対面を果たしたというわけだ。

イベントに出席したシモーネは、「ヴァンキュールに対して、公の場で謝罪したかった。私は本当に後悔している。皆さんは、人を肌の色で判断すべきではない。それはあってはならないことだ」とコメントした。

もちろん人種差別は良くないことである。しかし、それを許すことで過ちに気付き救われる人もいる。特に高校生ほどの年頃であれば、これから先に待っている未来のほうが遥かに長い。そうした少年の過ちを受け止め、対面する機会を断らなかったヴァンキュールは立派である。

さらには、シモーネにとってもこうした状況で人前に出てくるのは勇気のいる決断だったはずだ。何せ、今後「人種差別主義」というレッテルが貼られ、それによって迫害を受ける可能性だってあるからだ。

人種差別という行為はもちろん認められない。

しかし、そうした経験から学んだものを自らの口で語り聞かせることが、小さな子どもたちにとっては大きな教訓となったはずだ。

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