『La Repubblica』は「イタリア・セリエAのACミランは、中国系コングロマリットへの株式売却を検討している」と報じた。
昨年夏、タイ富豪のビー・テイチャウボル氏に株式の48%を売却するという約束を取り付けたACミランのシルヴィオ・ベルルスコーニ会長。
その投資額はおよそ5億ユーロ(およそ652.2億円)であると言われ、それまで進めてきたスタジアム建築計画もビー氏の指摘によって放棄するなど、クラブに大きな影響を与えることが予想されていた。
ところが、その後ビー氏の状況が大きく変化していく。契約の締結は当初9月末だったものの、それが徐々に遅れ、現在に至っても行われていない。
一説にはビー氏が必要な資金を集められていない、あるいはミランの株を所有しているフィニンヴェストの大きな損失がネックになっているとも言われていた。
そして先日からビー氏とミランとの交渉は完全に崩壊しているという報道が流され始めた。
『La Repubblica』はそこに中国のコングロマリットがシルヴィオ・ベルルスコーニ会長に株式購入の打診を行っているというレポートを発表している。
これはシルヴィオ・ベルルスコーニ会長が所有している株式の100%を6億ユーロ(およそ782.6億円)で買い、アドリアーノ・ガッリアーニCEOは残留させるという提案であるという。
ただ、これらの報道についてはフィニンヴェスト側は否定。ビー氏との交渉については終了はしておらず、中国との交渉は数ヶ月前から行われていることだという。
何にせよ、ビー・テイチャウボル氏の買収交渉は当初の目論見から半年近く遅れていることは事実であり、ミラン側に何らかの進展がないかぎり推測が収まることはないだろう。