今週のミッドウィーク、イタリアではコッパ・イタリアのベスト16が行われている。

15日に行われたゲームではインテルがカリアリを下し、16日にはユヴェントスやナポリといった強豪が順当に勝ち上がり。17日にはラツィオ対ウディネーゼ、サンプドリア対ミラン戦が開催され、この2試合をもって準々決勝に進出する8チームが決定している。

ベスト8の対戦カードはすでに決定しているのだが、この一つに超激渋カードがあった。スペツィア対アレッサンドリアである。

2部に相当するセリエBに在籍するスぺツィアは、1906年に創設されたクラブ。第二次世界大戦中に行われたセリエAとセリエB統合リーグでの優勝はあるが、セリエAへの昇格経験は一度もない。

そんなスぺツィアはベスト16でローマと対戦したのだが、0-0で120分を終え試合はPK戦へ。結局ミラレム・ピャニッチとエディン・ジェコという名手の失敗もあり、大金星をあげ準々決勝に進出した。

一方、3部に相当するレーガ・プロ ジローネAに所属しているのがアレッサンドリアだ。1912年創設の同クラブはセリエAでの経験があるが、最後に在籍していたのは1959-60シーズンのこと。それ以降は低迷が続いている。

アレッサンドリアはベスト16でセリエAのジェノアと対戦。0-1とリードしていたのだが、後半アディショナルタイムにレオナルド・パヴォレッテに同点ゴールを許す。しかし、試合は延長戦に突入しリッカルド・ボカロンが決勝ゴールをあげ、歴史に残るジャイアントキリングを成し遂げた。

スぺツィアは現在セリエBで2位、アレッサンドリアはレーガ・プロ ジローネAの首位である。コッパ・イタリアはイタリアのプロクラブが参加するカップ戦であるが、そのベスト8のカードでこれほど渋い対戦が実現するのはなかなかレアである…。

仮に2015シーズンのJリーグで当てはめてみると、天皇杯の準々決勝の一つのカードがファジアーノ岡山(J2の11位)対レノファ山口(J3の1位)の試合になるようなものだ。これこそまさしくカップ戦の醍醐味であろう。

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