17日、『Inside』は「パレスチナサッカー協会は、ワールドカップ予選で対戦した東ティモールに国籍違反があると訴えた」と報じた。
パレスチナ代表チームは10月8日に東ティモール代表と対戦し、1-1で引き分けという結果に終わっていた。
しかしパレスチナはこの試合について「相手方の起用した選手12名のうち7名が出場資格の疑わしいブラジル人である」と考え、FIFA、ならびにAFCに抗議の手紙を送っていたという。
東ティモールは21世紀初の独立国として知られ、2002年にインドネシアから分裂した形であるがポルトガル語圏である。
代表チームは設立当初非常に弱かったものの、その後スズキカップ(東南アジアサッカー選手権)予選で力を発揮できるだけの立場に成長した。
その要因の一つが、ブラジル人の流入だった。それについては2014年に記事をまとめたため、そちらを参考にしてもらいたい。
その後ヴァンフォーレ甲府に「アジア枠」でキリノが入団したり、東ティモール国籍のムリロ・アウメイダ、フェリペ・ベルトウドが日本へとやってきたりして話題になった。
これまで国籍の問題についてはあまり議論のテーブルにあがってこなかったものの、ついにパレスチナ協会がこれにメスを入れたようだ。
ちなみに東ティモールが10月8日の試合で起用したのは途中出場も含めて12選手。そのうち
- ジオゴ・ハンジェウ(DF)
- ハモン・サロ(DF)
- ジュニーニョ(MF)
- パウロ・エウベル(MF)
- ホドリゴ・シウヴァ(MF)
- ファビアーノ(FW)
- ハイロ・ネト(FW)
の7名がブラジルの出身であり、全員が東ティモールのリーグでプレーした経験はない。
検討中であるからかあまり表沙汰にはなっていないものの、事実東ティモールは10月のUAE戦からブラジル出身の選手を起用しておらず、2試合合計18失点という散々な結果になっている。
今後どのような裁定が下されるのかが注目される。