17日に行われたJ1・2ndステージの第14節で、サンフレッチェ広島は山岸智が後半アディショナルタイムに劇的な勝ち越しゴールを決め、2-1で川崎フロンターレに勝利。2ndステージの首位を守った。

中山雅史が持つJ1得点記録(157)に迫る佐藤寿人(156)と大久保嘉人(154)の対決ということで地上派での放送も決まり、また、大久保が妻の病気を励ますために坊主した直後ともあって注目を集めた試合。だが輝きを放ったのは決勝点を決めた32歳の山岸智、31歳の柴崎晃誠、ともに元日本代表の肩書きを持ちながら目立たない“いぶし銀”の2人だった。

なかでも柴崎が決めたゴールが話題を集めている。

名門国見高校、国士舘大学を経て2007年にJ2・東京ヴェルディに加入した柴崎。

万能型センターハーフとして着実に評価を高め、「稲本潤一に匹敵する存在」との謳い文句で2011年にJ1・川崎フロンターレに引き抜かれると、同年、アルベルト・ザッケローニ体制のA代表へ初招集。出場機会は無かったが、一躍脚光を浴びた。

しかし翌年、怪我や特異な哲学を持つ風間八宏監督の就任で出場機会が激減し、ヴェルディに復帰。2013年はJ2・徳島ヴォルティスに移籍し、昇格に貢献したものの代表候補に挙がるような選手ではなくなっていた。

そんななか2014年、J1で連覇を達成していたサンフレッチェ広島への加入が転機となる。

広島のボランチには森崎和幸、青山敏弘という不動のコンビが現在まで君臨しているが、加齢や蓄積疲労を考慮すると柴崎はその補佐役に打ってつけだった。実際、昨年はその意図通りに起用されたのだが今年に入り高萩洋次郎が海外へ、石原直樹が浦和レッズへ移籍したため、半ば苦肉の策として3-6-1のシャドーのポジションにコンバートされることとなる。だがこれが意外なほどにフィットしたのである。

そして、この日行われた試合でもシャドーのポジションで起用された柴崎は、年間ベストゴール賞の候補にもなりそうなスーパーなゴールを決める!

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