ウェールズ代表の勢いが止まらない。
今月3日に発表されたFIFAランキングではイングランド代表を上回る9位につけ、1958年のワールドカップ以来の国際大会出場を狙っている。
そんなチームをかつて支えた男がいた。元ウェールズ代表MFギャリー・スピードである。
現役時代にはライアン・ギグス、クレイグ・ベラミーらと国際舞台出場を夢見たスピード、だが結局そのチャンスは訪れることがなく2010年にシェフィールド・ユナイテッドで現役生活を終えている。
2010年12月よりウェールズ代表の監督に就任、2011年11月に亡くなるまで指揮を執った。言わば現在のチームの礎を作った男である。
代表チームの躍進に合わせてクローズアップされるスピードの功績について、父ロジャーが『SKY』に対してこう答えている。
ロジャー・スピード
「息子は、若者が国歌を歌うような状況を作りました。大きな仕事をしてくれましたよ。
私はSNSで人々が息子のことを覚えていることにびっくりしています。彼らはいいます。ウェールズ代表はギャリ―のチームだ。ギャリ―のチームなんだよ、と。
ウェールズ代表監督のクリス・コールマンは良くやっています、このまま頑張ってほしいですね。みんなクリスの後ろでギャリ―が見守っていると思っていることを知っています」
また、ウェールズではラグビーの代表チームが人気である現状を説明し、今回の結果が国内でのサッカーの立場を変えてくれるかも知れないことに期待を寄せているという。
『Wales Online』に対しても「強いチームです。彼らは共にプレーし、チームのために尽くしています」とコメントしている。
チームを指揮するクリス・コールマンは『Mirror』の取材に対して次のような感想を述べている。
「私が着任したとき、人々は私を求めていなかったか好きではなかったです。それだけ、ギャリ―は非常に人気がありました」
ウェールズ代表の躍進で注目されるのはギャレス・ベイルだけではない。礎を作った指揮官の名前は人々の記憶の中に今もいるのだ。