さて、その一方で、デ・ヘアが到着しなかったレアル・マドリーはどうなるのだろうか?

前述の通りカシージャスを放出した彼らはその後、おそらく保険として似た名前のキコ・カシージャをエスパニョールから獲得。そして先月開幕したリーガにおいてレギュラーを務めているのが、ケイロル・ナバスだ。

クラブ初のコスタリカ人として昨年夏に加入したナバス。昨季はカシージャスの控えに回ることが多かった28歳のGKがどこまでできるのかというのは誰もが気になるところである。

そこで、ナバスがマドリーで出場した試合の成績が具体的にどうだったのかを調べてみた。

2014-15シーズン

○5-1 リーガ第5節 エルチェ (H)
○4-1 国王杯ベスト32 コルネージャ (A)
○5-1 リーガ第11節 ラージョ (H)
○1-0 CL GS第5節 バーゼル (A)
○4-0 CL GS第6節 ルドゴレツ (H)
●0-2 国王杯ベスト16 A・マドリー (A)
△2-2 国王杯ベスト16 A・マドリー (H)
○2-0 リーガ第27節 レバンテ (H)
○3-0 リーガ第31節 エイバル (H)
○3-0 リーガ第34節 アルメリア (H)
○4-1 リーガ第37節 エスパニョール (A)

9勝1分1敗 8失点

2015-16シーズン

△0-0 リーガ第1節 スポルティング・ヒホン (A)
○5-0 リーガ第2節 ベティス (H)

1勝1分 0失点

昨季はリーガ、コパ・デル・レイ、CLで計11試合に出場。総失点は8だった。今季も開幕から2試合で今のところ無失点。相手はともに昇格組であるが、ベティス戦ではPKを1本止めて完封勝利へ導いている。

そもそもナバスは2013-14シーズン、レバンテでの大活躍によりリーガの最優秀GKに輝き、2014年のワールドカップでもコスタリカのベスト8進出に大きく貢献した守護神。改めていうまでもなく、実力は確かなのだ。

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