8月23日、『Tasnim』や『NZ Herald』は『AP』のレポートを引用し「イラン代表監督を務めているカルロス・ケイロス氏は、グアム代表との試合で自分たちもビザの問題を抱えていることを明らかにした」と報じた。
先日Qolyでもお伝えしたグアム代表のビザ問題。アメリカ合衆国領であるグアムはワールドカップ予選のためにイランを訪れなければならないが、正式な国交がないために試合の開催自体が危機に陥っている。
イランは近年の国際関係のために多くの国との国交が絶たれていることから、大きなトーナメントに出場する前には海外で合宿を行って、そこでビザを取得している。
それは経済制裁のために資金が潤沢ではないイランのサッカー連盟にとって大きな負担の一つとなっており、親善試合の開催にもハードルが立ちはだかっている。
それについて取材を受けたカルロス・ケイロス監督は、そのビザの問題はイラン代表にも関わってくることで、互いに非常に困っていると話した。
カルロス・ケイロス
(イラン代表監督)
「これらの問題は本当に複雑だ。なぜなら、グアムはアメリカの傘下でプレーしていることになっているからだ。しかし、これはサッカーなんだよ。
我々の選手達にとっても、ビザ取得に関する問題は非常に難しい物なんだ。グアムは選手の入国許可に60日が必要だと要求している。
それだけではない。入国する全ての選手がアメリカの大使館に行かなければいけないんだ。そして、それは国交のないイランには存在しない。
問題は以下の通りだ。我々は、選手達をビザ取得のためだけにクラブの練習を休ませて外国に3~4日間連れて行けるような方法があるのか? 全く困っている」
「(11月17日に予定されているグアムとのアウェーゲームについて)
アジアサッカー連盟はそれに手を付けなければならないよ。一旦グアムを受け入れたのであれば、何らかの明確な規則が必要なんだ。
グアムは、我々の選手を3~4日外国に連れて行ってアメリカ大使館を訪問させる以外の方法を見つけなければならない。これは我々にとって非常に難しい問題なんだ」
「(解決が見られない場合は?)
これは我々が今考えているものだが――オマーン戦(10月8日)の準備のためにトルコかUAEを訪れてキャンプをし、そこでビザを取得して、グアムに向かえるようにする。奇っ怪な状況にあるグアムへね。