8月11日、『L'Equipe』や『NDTV』は「アゼルバイジャン代表FWジャヴァド・ヒュセイノフは、ジャーナリストを殺害した容疑で逮捕された」と報じた。
これらの事件は先週の木曜日に行われたヨーロッパリーグのアポロン・リマソール(キプロス)戦での出来事からスタートしている。
FCガバラに所属しているヒュセイノフは、アポロン・リマソール戦の終了後にトルコ国旗を降るという行為を行ったことで問題になった。
キプロスの北部はキプロス・トルコ共和国と呼ばれており、トルコの影響下にある。そのため政治的には非常に挑発的な行為である。
そして、かつてはメディアの権利を拡大するためのNPOで働いていたことでも知られる国内有数の記者であるラシム・アリエフは、自身のSNSでこのフセイノフを強く批判した。
そして数日後、ラシム・アリエフ氏は数人の男に呼び出された後に激しい暴行を受けることになり、病院に運ばれた翌日に死去した。
存命中に彼が証言したところによれば、ヒュセイノフの親族と名乗る人物に食事に誘われ、一人で待ち合わせ場所に向かったところ、5~6名の男性に暴行を受けたとのことだった。
アゼルバイジャン当局はこの事件を捜査するなかで殺人、あるいは殺人隠蔽の疑いで5、6名の人物を拘束しており、その中にはジャヴァド・ヒュセイノフ選手自身も含まれているという。
彼らは3ヶ月にわたって収監されるとともに、今後調査や取り調べを受けることとなる。
FCガバラでキャプテンを務めるヒュセイノフは、チームではペナルティキックを任されるなど中心的な存在。積極的な突破が持ち味でアゼルバイジャン代表でもレギュラーを務めていた。しかし、クラブの公式サイトは9日、「誰であれ、暴力を使う権利を有してはいない。この件が明らかになるまではトップチームでのプレーを出場停止にする」と宣言した。
該当のアポロン・リマソル戦は、組み合わせ抽選会の後に第1戦、第2戦の日程を入れ替えていた。アゼルバイジャンとトルコは友好的な関係にあり北キプロスとの間とも直行便がある一方で、ギリシャ周辺諸国とは対立を生んでいた。当初から懸念していた問題が、最悪の結果になってしまった。