チェルシーもバルセロナの若手FW、ムニール・アル・ハッダーディの獲得に興味を持っているようだ。
ムニールは1995年生まれの19歳。モロッコ系であるがスペインで生まれ、昨シーズンの序盤、ルイス・エンリケによって大抜擢された。モロッコ代表とスペイン代表のどちらを選ぶか注目されたが、ジエゴ・コスタの怪我に伴う追加招集に応じスペイン代表初キャップも獲得した。
順調にバルセロナでキャリアを積むことが期待されていたムニールだが、ルイス・スアレスの出場停止処分が終わってからは徐々に出番が減少。終盤戦にはアーセナルがローンで獲得を狙っていると報じられており、今回、チェルシーも興味を示していると『El Mundo Deportivo』が報じている。
ムニールにローン移籍の報道が絶えない理由として考えられるのは、バルセロナでの将来が不透明になっているからと考えることができる。リオネル・メッシ、ネイマール、スアレスの3トップの一角を崩すにはキャリアが乏しく、ペドロ・ロドリゲスの存在も考慮すれば新シーズンに充分な出場機会が与えられることは考えづらい。
ベンチで過ごすか、クラブの育成組織ピラミッドの頂点に位置するバルセロナBで出場機会を得るか、という選択を余儀なくされるが、既にトップチームデビューしているムニールにとって、バルセロナBで新シーズンからは3部に相当するセグンダBで戦うことはなかなか受け入れられるものではないだろう。
もちろん、バルセロナBはアカデミー出身者がトップチームへ昇格するための登竜門であり、昨日韓国のワンダーキッドであるイ・スンウの昇格が決定するなど、将来有望な才能がひしめく環境だ。しかし、19歳のムニールと17歳のイ・スンウの状況は大きく異なっていることも事実である。
まずはプレシーズンで様子を見ることになるはずだが、早ければ夏の移籍ウィンドウで、遅くとも冬の移籍ウィンドウで「修行」に出されるのではないだろうか。