6月12日に行われたEURO2016予選クロアチア対イタリアの試合で、ピッチ上にナチス・ドイツの象徴である鉤十字(ハーケンクロイツ)が描かれていたことは世界中で大きな話題となった。
ノルウェー戦で人種差別的応援が行われたことから無観客で行われていたが、その処分を消化する試合でも過激なファンの手による大きなトラブルが発生した形となった。
事件は既にUEFAに報告されており、クロアチアサッカー連盟も事件を謝罪しているが、おそらくさらに無観客での開催が命ぜられる可能性が高いと言われている。
クロアチアの大統領を務めているコリンダ・グラバル・キタロヴィッチはこの事件に対する声明を発表し、犯人を捜し出して裁きを受けさせることを誓ったと『Dnevnik』など各メディアが伝えている。
イヴァン・ラキティッチ
「残念ながら、選手として我々が出来ることは何もない。この状況に無力感を感じている。このような条件でプレーすることは困難だ。我々はEURO2016予選の間、試合で何が起こったかを注意する必要がある。
コリンダ・グラバル・キタロヴィッチ
(クロアチア大統領)
「クロアチア対イタリアの試合においてピッチ上にハーケンクロイツが描かれたことについて、私は強く非難する。
それと同時に、人々がもう一度思い出してくれることを望む。クロアチアのファンは世界で最も忠実な存在であると言うことを。
クロアチアはフーリガンに関する深刻な問題を抱えている。彼らのやっていることはサッカーだけでなくクロアチアの国全体の信用を貶めるものだ。
この行為により、彼らはクロアチアの国民、並びに世界中のクロアチア人の評価に計り知れない打撃を与えている。我々は緊急的に調査を行い、責任者を見つけ出し、それに値する裁きを行う義務がある」