今ではクリスティアーノ・ロナウドとともに語られる、ポルトガル代表の背番号7。しかし、その前任者の記憶を鮮明に持ち続けているファンも多いことだろう。
ルイス・フィーゴは、マヌエル・ルイ・コスタ、パウロ・ソウザ、フェルナンド・コウトらとともにU-20で世界を制したポルトガル黄金世代の一人。2000年、主軸として活躍していたバルセロナから宿敵レアル・マドリーへ移籍した際の影響は凄まじく、エル・クラシコで豚の頭の一部が投げつけられたこともあった。
それでも、2000年にバロンドール、翌2001年にはFIFA最優秀選手賞を受賞し、2001-02シーズンにはジネディーヌ・ジダンらとともにUEFAチャンピオンズリーグを制覇。2005年に移籍したインテルでもリーグ4連覇を達成した。
2008-09シーズン限りで現役を引退した後はインテルのフロントに入っていたが、今年1月にFIFA会長選への出馬を表明。今年5月29日に行われる会長選でゼップ・ブラッター現会長の5選阻止を目指している。
そんなフィーゴの現役時代、世界的な名手として知られたそのドリブルを改めて振り返ってみたい。
独特なテンポで緩急を付けながら相手の重心を見極めて裏を取るフィーゴのドリブル。
強靭な体幹や左右両足での繊細な技術が光るのはもちろんだが、足もとのインサイド側、いうなれば自分の“部屋"にボールを入れている時間が長いため、相手にとってはボールが見えているのに手を出せず。そこからシザーズ、さらに軸をずらされてのキックフェイントとなればDFもうたまらんという感じである・・・。