22日に行われたオランダ・エールディビジ第24節、ヘーレンフェーン対フローニンゲン戦で生まれたスーパーゴール“未遂"をご紹介しよう。

味方からのロングフィードを相手陣内の中央でボールを受けたフローニンゲンのFWミムン・マーヒは、すかさず寄せに来た相手を体でブロックしてボールを安全圏に起き、前方にスペースがあると判断するやドリブルでペナルティーエリア内まで侵入。

必死に止めにかかるヘーレンフェーンの選手を、膝下が柔らかく巧みなボールコントロールで1、2、3人とスラスラと交わすと、最後はパスのように狙い澄まして右足でシュート。まさに水鳥の如く優雅で華麗、最後はゴールで美しく完結…となるはずだったが、な、なんと、ボールは右サイドのポストを直撃し、タッチラインを割ってしまった。

U-19オランダ代表経験を持つ、変幻自在のドリブラー

4人抜きのスーパーゴールを僅かなところで逃したミムン・マーヒは、1994年3月13日生まれの現在20歳。2012-13シーズンに名門スパルタでデビューし、昨年8月にフローニンゲンへ移籍してきたばかりのウイングだ。

2012年にU-19オランダ代表でプレーした経験を持つが、その名前と繊細な足捌きに特徴が表れているようにモロッコ系の選手である。彼の武器は何といってもドリブルで、実は右利きなのだがこのプレーを見ても分かる通り、一瞬左利きかと思わせるボールタッチをしている。ほとんど両利きに近く、どちらに進むのかが非常に分かり難いタッチで対峙する相手を惑わす魅惑のドリブラーだ。

ドリブル能力だけならこの年齢にしてオランダで屈指とも言える存在だが悲しいかな得点力がなく、移籍して半年でノーゴール。この日も最後のところでショートケーキに苺を乗せ損ねてしまった。

なお、試合はこの後、フローニンゲンが1-1と同点に追い付いたものの、後半に突き放され、ヘーレンフェーンが3-1で勝利している。

【厳選Qoly】東南アジア最強を決める三菱電機カップで日本出身選手が躍動!活躍する日本出身の5選手を紹介