Q-映画の時に比べて容姿がさらに女性っぽくなっているのですが、いつ頃から治療はされていますか?
2014年W杯予選の数か月前から女性ホルモンによる治療を始めました。しかし、女性ホルモンをとることで体力面などが低下する可能性があるので、プレーのクオリティーを下げないために大会前に治療を一回中断しました。大会後に、治療を再開しています。今は、筋肉注射のデポー剤のほか、毎日錠剤をのみ、レーザー脱毛、髪や爪を健康にするためのサプリメントを飲んだりしています。
Qー特に声が完全に女性として"パス"されていますが?
仲間の中にはのど仏を削除する手術を受ける人もいます。ただし、それは非常にリスキーな手術です。声帯は非常に繊細な器官なので、声がだせなくなったり、血が食道につまって最悪死んでしまうというケースもあるとききます。
私は、女性らしい話し方を意識して常日頃過ごしています。いつしかそれに慣れていました。
インタビューに応えるジャイヤ
Q-もうサッカーはしないのでしょうか?
プレーはしますが、今年がラストだと思っています。次の南太平洋大会に向けて代表チームに合流したいと考えています。その後は、性別適合手術(SRS)を受けて完全な女性になりたいと思っています。
Q-(ネタバレになるのであまり試合のことは書きませんが)代表監督だったトーマス・ロンゲンとは今も連絡をとっていますか。
はい、勿論です。Facebookを通じて今もコンタクトをとっています。
Q-好きなサッカー選手やチームはいますか?
はい、チームではレアル・マドリー、LAギャラクシーが好きです。選手ですと、サモアの血を引いているオーストラリア代表FWティム・ケイヒル、ハンサムなクリスティアーノ・ロナウドなどです。
トーマス・ロンゲンが現在指揮しているNASL(アメリカ下部)のタンパベイ・ローディーズ、ゲイを公言しているアメリカ代表MFロビー・ロジャーズ(LAギャラクシー所属)も毎週結果が気になっています。
Qー日本のサッカーについて何か知っていることはありますか?
なでしこジャパンがW杯優勝をしたことは知っています。元々強くなかったチームが成長して勝つというストーリーには鳥肌を覚えました。日本の男子代表チームはハンサムな人が多いですね(笑)。
Q-今回、日本に来るのは初めてですか?
はい、初めてですが非常に素晴らしいです。映画祭のスタッフもゆったりしていてとても好きです。昨日は渋谷の109で買い物をしてきました。今、着ているトレンチコートはその時に買いました。新宿2丁目にゲイタウンがあるのも知っています。深夜に幾つかのバーに行きましたが、たくさんの仲間と触れ合うことができました。
109で購入したというコートを羽織ってポージング
Q-トランスジェンダーといえばタイが有名ですが。
はい、タイはトランスジェンダーにとても寛容な国だと聞いています。私は行ったことがないのですが、今度同じ境遇の友達と旅行に行こうと話しています。
Qー今後どの様な目標をお持ちでしょうか?
今後は、FIFAのアンバサダーとして、世界でプレーするゲイやトランスジェンダーといったセクシャルマイノリティの選手達を援護できるような仕事をしたいと考えています。
Qーありがとうございました
映画、「ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦」は2月14日に行われたヨコハマフットボール映画祭をはじめ、各地で再上映中だ。
上映スケジュール:
1月17日 13:00~ 1月18日 15:30~ ニイガタ
1月31日 15:30~ センダイ
2月14日 18:35~ ヨコハマ
2月28日 16:00~ 福岡 チケット情報
3月14日 10:10~ サッポロ
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ