人口わずか30万人という小さな国ながら、 2016年EURO予選でも奮闘を見せているアイスランド。
そんなアイスランドの2014シーズンのウルヴェルスディルド(1部リーグ)がこのほど閉幕を迎えた。今年5月に開幕し12チームが全22節で争ったリーグ戦で優勝したのはストヤルナンだった。
優勝の行方はストヤルナンとFH(フィムレイカフェラグ・ハプナルフィヨルズゥル)が激突した最終節で決まったのだが、その最後の戦いがなかなかに熱かった。21節を終えて両チームともに無敗!、FHは15勝6分けの勝ち点51、一方のストヤルナンは14勝7分けの勝ち点49でこの日を迎えていた。
両チームの勝ち点差は2あり、勝つしかなかったストヤルナンがアウェイでの最終戦に2-1で勝利。シーズン無敗で逆転での初優勝を掴みとったのだが、決勝点はなんと後半アディショナルタイムでのPKという劇的なものだった。また、ストヤルナンは退場者を出しており1人少ない数的不利でもあった。
これ以上ない劇的な幕切れにストヤルナンのGKヨンソンも興奮を隠せない様子で「言葉にできない。ただただ信じられない。ちょっとばかり運があったのも確かだけどそういうものさ。あの状況ではどんなことも起こり得た。何か起こるか誰にも分からなかった」とコメント。
また、DFのダニエル・ラクスダルは「(優勝するまで)長い時間があった。そしてついに王者にたどり着いた。我々は1人(退場で)失って難しかったのは間違いない」と述べつつ、レフェリーが笛を吹くまで決して諦めなかった強いチームスピリットに言及し、「最終的にトロフィーを勝ち取れたことはクラブにとって素晴らしいこと。ファンにとってもね」とその喜びを口にしていた。
そして、値千金のPKを決めたFWオラフル・カールは「寒いよ!」と冗談を飛ばしつつ、「素晴らしいチームだ。素晴らしいサポートもあったし、監督も素晴らしかった。そしてクラブを取り巻く全てのものが信じられないものだった。みんないい試合をしたし、誰にとっても素晴らしいシーズンだった。このことは決して忘れない」とその思いを述べていた。
まさにドラマチックとしかいえないような幕切れとなった最終戦・・・カールが語ったように選手、関係者、そしてサポーターにとっても忘れられないものになったことだろう。
【オラフル・カールのインタビュー】