8月26~27日、アジア各地でAFCチャンピオンズリーグ準々決勝の4試合が行われた。
最も驚くべき結果になったのは27日のナイトゲーム。ファーストレグで昨年の王者広州恒大を1-0で破り、大きな話題となったウェスタンシドニー・ワンダラーズがまたもやってくれた。
1点をリードしているウェスタンシドニー・ワンダラーズは、序盤から相手の攻撃は受けるものの粘り強く守り、ジラルディーノの決定機もクロスバーに救われ……
さらに、シャノン・コールがエウケソンを倒してPKを与えてしまうも……
いざというときに頼れるGKチョヴィッチが見事にセーブ!
更に後半には逆にマーク・ブリッジが裏に抜け出してPKを獲得!
オーストラリア代表にも選ばれたエース、トミ・ユリッチがこれを決めて先制。貴重なアウェーゴールを獲得し、リードを実質3点に広げる。
広州はそのあとディアマンティが一点を返すも…
ファウルをもらおうとする接触を流しがちな佐藤隆二主審の基準にアジャストできず苛立ちを募らせ、そしてチャンスを逃し続けた。
ロスタイムに入ってエウケソンが一点を返して2試合合計2-2とするも、まだアウェイゴールの差が残り……
そして試合終了。
ホームで1-0と勝利した時にも書いたが、小野伸二やユスフ・ヘルシ、アーロン・ムーイと中心選手がゴロゴロ抜け、さらにシーズンも開幕する前と難しい状況ながら、チームを戦える状況に持ってきたトニー・ポポヴィッチ監督の手腕は素晴らしい。
クラブ創設からわずか2年、ACLにも初出場という立場でベスト4進出、さらに前年度圧倒的な強さを見せた王者を破ると快挙続き。監督が引き抜かれない限り、ウェスタンシドニーの冒険はまだ続きそうだ。
広州恒大は前節でマルチェロ・リッピ監督が退席処分となりベンチ入りが禁止されていたことも響いたか、いつも見せるような大きなシステム変更も遅く、大きな効果も表さなかった。結果論ではあるものの、オーストラリアで冷静さを失ってしまったことは大きな負担になってしまったといえる。
なお、他会場では浦項スティーラースをPK戦の末に破ったFCソウルがベスト4に進出している。