8月8日、『L'Equipe』は「2部昇格に向けて争っていたリュゼナックについて、LFP(フランスプロサッカーリーグ連盟)は緊急取締役会で全会一致の上処分撤回の訴えを却下した」と報じた。
昨季3部にあたるナショナル・リーグで2位となったリュゼナックは、わずか人口600人という小さな自治体に存在するクラブ。かつてフランス代表GKとして活躍し、レーサーとしても活動しているファビアン・バルテズ氏がCEOを務めていることでも有名。
彼らは今夏2部への昇格の権利を得たものの、経済的な基盤の弱さを理由にDNCG(Direction Nationale du Contrôle de Gestion、フランスリーグに所属するクラブの経営状態を監視する組織)によってそれをはく奪されており、その後FFF(フランスサッカー連盟)、LFP(フランスプロリーグ連盟)、CNOSF(フランス国立オリンピック委員会)の全てに控訴を認められなかった。
その後トゥールーズの行政裁判所にてこれらの判断が無効であるという判決を勝ち取り、再調査、および予算の問題に関しては処分に至る可能性が低いということが明らかになってきた。メディアでは既に開幕している2部を21チームで構成するという形になる可能性が高いと伝えていた。
ところが、今回緊急に招集されたLFPの取締役会では、予算の問題ではなく、スタジアムの安全基準に関する書類が存在しないという点が挙げられ、全会一致でリュゼナックに2部昇格の権利を付与しないという結論に達したという。
このため、リュゼナックは今季2部も3部も開幕しているため居場所がなくなっており、クラブとしての今季の活動自体が危ぶまれる状況になってきた。