白夜で知られる北欧で、心温まるドラマが生まれた。
物語の主人公は、スウェーデンアン人のアンドレアス・エングストレム。
エングストレムは盲目の青年であり、現在はおよそ1%程度の明かりしか認識できていないという。7年前、自らの視力が低下していることに気づき診察を受けたところ、徐々に視力が失われる難病、レーバー病であることを医師から告げられたそうだ。
しかし、エングストレムは挫けなかった。
彼はできるだけ健常者と同じ生活を送ることを望み、大好きなサッカーと関わりを続けるため、スウェーデン6部リーグのウルヴスビーでコーチ業をスタート。今でも、チームの人員が集まらない時には自らベンチメンバーに志願することもあったという。
そんなエングストレムは先日のバックハマー戦にもベンチ入り。そして、チームがPKを獲得すると・・・
エングストレムは途中交代を果たし、見事PKに成功!
試合後、エングストレムは以下のように語っている。
「僕らはメンバーが足りなかったんだ。そこで、僕は自分がベンチに座ることを決めた。
チームのみんなは『もしPKを獲得したら、みんなでおまえをペナルティスポットまで連れて行くから』と言ってくれた。本当に緊張したよ。
チームメイトの1人がペナルティマークにボールを置いてくれてね。
そして、僕は数歩後ろへと下がった。ボールがどこにあるかを把握するためにね。
視界にゴールポストが見つかって、右側のポストを狙ったんだ。
蹴った瞬間は外れたと思ったんだけど、チームメイトたちが喜んでいるのが聞こえたんだ」
エングストレムの前向きな姿勢だけではなく、チームメイトの思いやりにも拍手を送りたい感動ストーリーなのであった。
ちなみに、近年注目されているものに、視覚障がい者と健常者が同じフィールドでプレーするユニバーサルスポーツ、ブラインドサッカーがある。
ブラインドサッカーは視力に応じてカテゴリーが分かれており、晴眼者であってもアイマスクを装着してプレーができる。外部環境のほとんどを把握する視力を奪われながらも、軽やかな足技を見せる選手も多い。