年間のゴール数で2位のペレ(元ブラジル代表)を抜き去ったリオネル・メッシ。1位のゲルト・ミュラー(元ドイツ代表)の85ゴールも射程圏内に捉えている。これまで数多くの記録を塗り替えてきたメッシだが、『Soccer Debate』が「メッシに残された7つの記録」をピックアップしているので編集部の注釈と共にご紹介しよう。
1. ゲルト・ミュラーの記録
年間最多ゴールの記録だ。これはカレンダー上の記録(1月から12月)の記録であり、ゲルト・ミュラーの記録は85。昨日の試合で2ゴールを挙げた事で残り9試合で8ゴールに迫っている。ゲルト・ミュラーは元ドイツ代表でバイエルンなどで活躍した名選手で「爆撃機」と呼ばれたゴールゲッターだ。
2. クラシコでのゴール数
バルセロナとレアル・マドリーで行われる『エル・クラシコ』。このビッグマッチでの記録を持つのはレアル・マドリーのレジェンド、アルフレッド・ディ・ステファノだ。彼は通算で18ゴールを奪っており、現在のメッシは16。記録を抜くのは間違いない。
3. UEFAチャンピオンズリーグ得点王の通算回数
メッシはこれまでに4年連続で4回UEFAチャンピオンズリーグ得点王に輝いている。4年連続は唯一だが、通算で4度得点王に輝いた選手は過去に存在する。そう、前述のゲルト・ミュラーだ。UEFAチャンピオンズリーグの前身であるUEFAチャンピオンズカップの記録と比べるのは難しいが、4年連続で得点王に輝いている事が彼の偉大さを物語っている。
4. ヨーロッパ・ゴールデンシューの通算回数
ヨーロッパ最強のゴールゲッターの称号である「ヨーロッパ・ゴールデンシュー」。メッシは2009-10シーズンと2011-12シーズンの2度受賞している。現行の様に各国リーグの格差を踏まえて係数を与えた形式は1996-97シーズン以降だが、記録のはじまった1967-68シーズンまで遡っても3回受賞した選手は一人もいない。これまでに2度受賞したのは旧方式でエウゼビオ、ゲルト・ミュラー、ドゥドゥ・ゲオルゲスク、フェルナンド・ゴメス。新方式でマリオ・ジャルデウ、ティエリ・アンリ、ディエゴ・フォルラン、クリスティアーノ・ロナウドである。クリスティアーノ・ロナウドとの熾烈な争いは今後も続くだろう。
5. ヴィヴィアン・ウッドワードの記録
ヴィヴィアン・ウッドワードはあまり馴染みのない名前ではないだろうか。元イングランド代表のFWで、トッテナムやチェルシーで活躍していた1900年代から1910年代の選手だ。1908年のロンドン五輪、1912年のストックホルム五輪で金メダルを獲得している。そんな彼が有する記録が国際試合における年間最多ゴール記録だ。これはゲルト・ミュラーの記録同様にカレンダー上で年間と判断する。ウッドワードの記録は25ゴール。メッシは現在23ゴールを奪っており、あと3つゴールを奪う必要がある。(注:国際試合はクラブ、代表、双方での試合を指し示す)
6. セサル・ロドリゲスの記録
1940年代から1950年代にかけて活躍した元バルセロナのレジェンド。1949年に28ゴールでピチーチ(リーガ・エスパニョーラ得点王)に輝いている。バルセロナには1942-43シーズンから13シーズン所属。得点王は前述の1度だけだが、コンスタントに10ゴール以上奪い、通算192ゴールを奪っている。そう、バルセロナの通算得点記録ホルダーがセサル・ロドリゲスだ。メッシは8シーズンで184ゴール。射程圏内であることは言うまでもないだろう。
7. ディエゴ・マラドーナの記録
最後の一つは母国の英雄、ディエゴ・マラドーナの持つ記録だ。マラドーナはアルゼンチン代表として91試合に出場して34ゴールを奪っている。メッシは75試合で31ゴール。代表ではなかなか活躍できないと言われてきたが、先日は2得点の活躍で代表でもフィットできることを示した。余程のことが無い限り「マラドーナ超え」は達成されるだろう。
(筆:Qoly編集部 N)
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