昨シーズン、現韓国代表監督チェ・ガンヒの元でKリーグ制覇を成し遂げた全北現代モータース。しかし今季は監督が代わり、リーグでは2勝1分となかなかのスタートを切ったものの、ACLでは広州恒大、柏レイソルに2試合連続で5失点。大荒れの船出となった。
スポーツソウルのト・ヨンイン記者はこの結果に対して「Kリーグで活躍している外国人の限界を痛感した」というコラムを掲載した。それを抜粋して紹介したい。
「アジアの舞台で相次いで大敗した全北現代の崩壊の原因は、Kリーグ全体にも当てはまるものだ。
広州恒大、柏レイソルは、どちらも2部リーグを制し、さらに続けて1部でも優勝を収め、今年初めてアジアの舞台に進出した。超高速での成長を見せたチームだ。ACLの新人たちがKリーグのプライドを背負った全北を翻弄した原動力は何だったのか? それは攻撃を担当した優秀な外国人選手がいたからだ。
広州恒大は、14億円以上の給与を払って獲得したクレオ、ムリキ、コンカの3人を前面に出して全北を圧倒した。クレオとムリキは2ゴールずつを叩き出し、コンカが1ゴールを決めた。広州はこれに満足せず、さらにドルトムントのパラグアイ代表FWルーカス・バリオスの獲得に1200万ユーロを費やし、チーム間での合意を取り付けた。これは中国リーグ史上最高となる金額だ。
柏レイソルの外国人トリオの力も凄かった。最前線のリカルド・ロボを筆頭に、レアンドロ・ドミンゲス、ジョルジ・ワグネルは全北の守備を焼き尽くした。レアンドロ・ドミンゲスは2ゴール1アシストを記録し、ジョルジ・ワグネルも先制ゴールを演出した。
両チームの外国人選手の攻撃力は、国内では定評がある。広州のムリキは昨季の得点王でありリーグMVP。レアンドロ・ドミンゲスもJリーグ最優秀選手だった。
全北の敗北を見守った国内のサッカー関係者は、Kリーグでプレーしている外国人の限界を痛感した。全北の関係者さえ、Kリーグの傭兵たちは『井の中の蛙』であるという印象を受けたほどだ。
Kリーグがアジアの真の王者を目指すのであれば、傭兵の雇用に関する考え方を変化させなければならない時期にある」
(筆:Qoly編集部)