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英国高級紙「インディペンデント」のコラムを担当しているティム・ウィグモアは、ミケル・アルテタのアーセナルでのプレーが、共に中盤でプレーするソングを解放したと分析している。興味深いコラムなので紹介しよう。

「Mikel Arteta’s arrival at Arsenal has liberated Alex Song」

プレースタイルがとても控えめだということで、ミケル・アルテタは多くの熱い議論を引き起こす。アーセナルの試合についてどんな新聞社のレポートでも「アルテタはアーセナルの復活に必要だ。だがプレーもスローだし効果的ではない」と激しく非難される。アルテタの最も明らかな見方は、彼がセスク・ファブレガスの後任であったということだ。

両者ともバルセロナで彼らのフットボールを学んだスペイン人だ。両方とも多くのフリーキックを放つ。両方ともクリエィティブなMFだと考えられているのは明らかだ。しかし違いは最も重要なところだ。アルテタはファブレガスの下位互換ではない。実は微妙に異なるプレーヤーなのだ。

ファブレガスはアーセナルが創造的なプレーを起こす上での支柱だったが、アルテタはもっと深い位置でプレーする。彼はがっしりとしたタックルをするプレーヤーで、多くのルーズボールをとらえて彼自身ボールをめったに失わない。しかし彼は今シーズンここまで2ゴールしかアシストしていないのだ。

アレックス・ソングの輝きは今シーズン、アルテタの重要性を例示している。昨シーズンはジャック・ウィルシャーとファブレガスとソングが中盤に入った。もちろんこれは強力なトリオだった。しかししばしばアーセナルは攻撃にさらされた。

だがアルテタはファブレガスやウィルシャーに比べて守備的に統制がとれているので、ソングのプレッシャーは解放された。アルテタは賢い方法でソングをカバーすることができる。事実ソングはドルトムントとの大事な試合で素晴らしいアシストを決めた。クロスがファン・ペルシーに入る前、ソングは3人のプレーヤーを叩いた。

今までは128試合でわずか8アシストしかゴールを演出していなかったソングが、今シーズン、アルテタと一緒にプレーした試合においてすでに7ゴールを演出した。彼はアーセナルに新しい攻撃の可能性を提供している。

アルテタの存在、それは彼の絶対的な知性がソングを解放したのだ。アルテタとソングが並ぶことによってソングはファブレガスが存在していた時には成り得なかった選手になった。もちろんアルテタには彼自身の限界もある。彼のセットプレーでのクオリティーは時々期待外れだったし、スコット・パーカーのようなスタミナが足りない。けれどもたくさんのアーセナルファンは彼の契約を望んでいた。パーカーもまたアーセナルには合うプレーヤーだが、アルテタには彼に勝る一つの利点がある。

彼はここまでアーセナルの為に3ゴールを決めたが、もっと多くのゴールをあげなくてはいけない。ペナルティーエリアの外からのアルテタのシュートは、アーセナルのファン・ペルシー依存症を減らす方法にならなくてはならない。アーセナル復活のためのアルテタの重要性は否定されてはいけない。彼は非常に特定の仕事をする。

おそらくアーセナルの選手たちが、ジウベルト・シウヴァ以来行ってこなかったものだ。非常に優れたボールテクニックと落ち着きを兼ね備え、以前から欠如していた守備側のカバーをこなす。アーセナルが成功してきた前例との感覚とアルテタが今繋がるのだ。(終)

このようにアルテタ加入が大きなメリットをもたらしたとコラムを紹介したが、アルテタ加入によってソングが前線でプレーすることが多くなったのは試合において明らかだ。彼の中盤での落ち着きはアーセナルにとって非常に大きなものである。結果だけ見れば「ファン・ペルシー依存症」と確かにアーセナルは言われるかもしれないが、その背景に安定した中盤の働きがあるということは間違いないだろう。

(筆:Qoly編集部 M)

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