開幕からわずか4試合が終了した時点っで、既に5人の監督が職を去ったUAEプロリーグ。先日はアル・アハリのイワン・ハシェックが解任され、10日に後任のキケ・フローレス監督がドバイにやってきた。
もちろん世界的なビッグネームの監督がやってくることは好ましいことではある。とはいえ、周囲の状況が変わらない限りこの流れが断たれることはない。ハシェックは夏に2年契約を結んでおり、その前任者のデヴィッド・オレアリーは3年契約の1年目を全うできず9ヶ月でクラブを去っている。
ハシェックは2007年から2シーズン、アル・アハリを指揮。プレジデンツ・カップを獲得するなど結果を残し、2009年に帰国。その後チェコサッカー協会の会長を務めていたが、これを辞して今年夏にUAEにやってきた。彼はそのとき、会見では「家に帰ってきたような気分だ」と答え、クラブ側は「一日で全てを変えることが出来ないのはクラブも承知している。全面的にハシェックをサポートする」と話していた。
ところが結果は就任してからわずか4ヶ月弱での解任。クラブの広報担当者は
「結果以外の理由はない。ハシェックは月曜の夜に解雇された。今はいかなる情報も公開しない。全てはキケ・フローレスが公式会見で明らかにする」
と答え、詳細な解任理由については明言を避けている。
代表チームの監督を務めるアブドゥラ・ミスフィルはこのめまぐるしい経営に対して苦言を呈する。
「忍耐がないよ。変化はそんなに迅速に行えるものではないんだ。監督にはチャンスを与えなければならないのに…」
「私は監督だ。しかし、2ヶ月や3ヶ月で私の経験を選手に全て伝えるのは無理だ。構想を選手たちに浸透させるまでには、何より時間が必要なんだ。しかし、ある種の人々は『待つ』と言うことを知らないのだ」
(筆:Qoly編集部 K)