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2011年9月18日(日) - パルク・デ・スポルツ(アヌシー)
Evian
2
2-1
0-1
2
Paris Saint-Germain
ルロワ
サグボ(PK)
14'
20'
得点者
43'
80'
パストーレ
ボドメル


エヴィアンとパリ・サンジェルマン、「水と油」ダービーは2-2の引き分けに終わった。個人技任せの雑なサッカーをするパリ・サンジェルマンに対してエヴィアンは組織的に対抗。序盤の2得点を守りきることは出来なかったが、格上相手に貴重な勝ち点1を奪取した。

以前のレポートでも書いたとおり、パリ・サンジェルマンは守備面に大きな問題を抱えている。前線とボランチの守備力が低いため、最終ラインが上がらずプレスも掛からない。バイタルエリアでボールを収められる状態がずっと続いている。

エヴィアンはそれを良く理解していた。序盤から前線でボールを奪いに行き、攻守の切り替えを早くした。これは昨年からずっとエヴィアンが取り組んでいることであり、得意分野でもある。パストーレやネネーに精度の高いパスが入らないようにし、ボールを奪ったらすかさずサイドの裏かサグボにボールを収めて起点を作った。

14分にはセアラからボールを奪ってカウンター。ハリファが左サイドを仕掛けて中央に折り返し、サグボが華麗なキープでDFを引きつけてパス。後方から飛び出したルロワがゴールに決めて先制。さらに20分にもPKで追加点。アルマンがクロスの処理に手間取ったところを逃さず、ラビウが詰めてハンドを誘った。

その後はリードを奪ったことによって守備的になり、押し込まれる場面が増加。形は作っているものの、やはりパリ・サンジェルマンの個人技には苦しめられた。43分にはディフェンス4人が囲んだところをパストーレに突破されて失点。さらに終盤運動量が落ちたところで守りきれず、セアラのCKからエルディングのフリックオンを許し、ボドメルに同点ゴールを決められてしまった。

とはいえカウンターは常に効果を表しており、チャンスは多かった。その中で追加点を決められなかったのは非常に悔しいところであろう。しかしチームの格や資金力を考えれば勝ち点1は成功した類の結果。エヴィアンにとっては少し複雑な試合ではなかったか。

一方「内容は最悪だったが引き分けには持ち込めた」パリ・サンジェルマン。こちらはまず引き分けられたことを幸福に思うほかあるまい、という出来であった。

先週見せた攻撃的な意識は、この試合では皆無。バランスを考えたのか、後方は守備を意識した位置取りをしていた。ところが、前線が攻撃だけするために相手を遅らせることが出来ず、ラインは下がってスペースが生まれる。ボランチ二人はプレスにも行けず、役割分担もなく、FWを最終ラインと連携して挟むこともせず、サグボに自由自在にキープを許した。

いちいち下げられてしまうため、攻撃に出て行けるのはほとんど4人だけ。こうなるとパスを引き出す動きに乏しく、一人一人が個人の力で何とか打開しようと試みるのみ。連携らしきものは見られなかった。終盤は今季冷や飯を食っているエルディング、ボドメルが勝負強く同点ゴールに持ち込んでくれたが、先発メンバーは結局最後まで機能しなかった。

(筆:Qoly編集部 K)

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