同胞の英雄フェルナンド・レドンドの後継とも謳われたセントラルMF。

かつてのアルゼンチンの「5番」といえばアグレッシブなファイタータイプが主だったが、彼はレドンド同様にスマートな司令塔タイプ。レンドンドが育ったクルブ・パルケで教えを受けた影響もあってか、荒々しいだけのボランチ像を覆すようなファウルに頼らないボール奪取と常にボールを受けるポジション取り、華麗なパス捌きに研ぎ澄まされた戦術眼、そして広い視野で試合をコントロールする。

ボカでのデビュー当初、パワーに欠けるプレースタイルはファンに受け入れられなかったが、己のスタイルを貫き続けたことでボケンセの寵愛と最高の評価を得るまでに至った。だが、20歳の若さでレアル・マドリーへ移籍して以降、満足な結果を残せておらず、今大会への招集に疑問の声も上がっていた。

そんな懐疑論が渦巻くなか、グループリーグ第3戦のコスタリカ戦に先発出場を果たすと見事にチームが機能、3-0の完勝に貢献した。マドリー退団がまことしやかに噂されているが、まだ25歳完全復活なるか。