パレルモで脚光を浴びるパストーレは、「リケルメの再来」、「アルゼンチンのカカ」、「ジダンの様な選手」など多くの代名詞と共に語られたきたが、ゲームメイクとフィニッシュワークを高次元でこなす「9.5番型」の攻撃的MFであり、進化し続けている選手だ。

ウラカンで注目されると瞬く間に国内外で注目される存在になったパストーレ。2009年の夏には念願の欧州移籍を果たし、開幕からレギュラーポジションを奪取。類希な攻撃選手をいかんなく発揮してミッコリ、カバーニというストライカー達を自在に操り、セリエA屈指のトレクアルティスタとして名を上げる事に成功する。

2010-2011シーズンは勢いを更に増す。エースのカバーニがナポリへ移籍した事に伴い、得点力を求められる様になるとチャンスメークのみならずゴールも量産。オスカル・デル・カルチョ2010では「最優秀若手選手賞」を獲得すると、今年1月のマーケットでバルセロナなどのビッグクラブへと移籍するのではないかと度々報じられる様な選手となった。

アルゼンチン代表には2009年にマラドーナ監督の元でデビュー。ワールドカップの代表入りを果たしジョーカー的な存在として注目されるが、実力を発揮することはできなかった。母国開催となる今大会もメッシを初めとする豪華攻撃陣の一角として選出され、ワールドカップ同様にジョーカーとしての役割が求められるだろう。借りを返す機会は早くも訪れた。