インド人実業家アリ・サイド氏の新オーナーの就任に伴い、ラシン・サンタンデールの監督に3シーズンぶりに復帰したマルセリーノ・ガルシア。復帰緒戦となった12日のセビージャ戦で濃紺のダッフルコートを纏った新指揮官はチームを実に8試合ぶりの勝利へと導いた。

この試合はトーニョのPKストップあり、ケネディのラッキーゴールあり、先取点をあげたクリスティアンの一発退場あり、ロスタイムでの劇的ゴールありと盛り沢山の内容だったが、なかでも際立っていたのがマルセリーノのキャラクターだ。常に落ち着きをたたえていた前任者のミゲル・アンヘル・ポルトゥハルとは異なり、得点のたびチーム一嬉々とした表情をみせるなど喜怒哀楽に溢れていた。特に2点目が決まった際には喜びを爆発させ飛び跳ねたまではよかったものの、勢いあまってスベってしまい尻餅までついてしまった。その後はクリスティアンの退場で一気に苦しい試合展開となり、守備一辺倒となった後半はマルセリーノも締まった表情が続いた。守備陣の奮闘むなしく一旦は同点に追いつかれたが、ロスタイムにこれまで出番の少なかったアラナのロングシュートがゴールへと吸い込まれ、劇的な形でラシンが勝ち点3を手にした。

決勝ゴールを決めたアラナが目頭を押さえ歓喜に咽ぶなか、穏やかな表情を取り戻したマルセリーノは試合後10人で戦った選手たちを褒めるとともにチームが組織立っていたことを強調した。試合前時点で16位と降格争い真っ只中にいるチームの建て直しは厳しい道のりになるだろうが、その滑り出しは上々といえる。


(筆:Qoly編集部 I)

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