プレミアリーグのノッティンガム・フォレストとギリシャの名門オリンピアコスの共同オーナーを務めるエヴァンジェロス・マリナキス氏。
暴力扇動と犯罪組織支援の疑いで起訴され、5日にギリシャの首都アテネで裁判に臨んだという。イギリスメディア『BBC』などが報じている。
2023年、オリンピアコスとパナシナイコスの女子バレーボールの試合で発生した暴動で、機動隊員のジョルジ・リンゲリディス氏が発煙筒の直撃による負傷で死亡した事件が発端となった。
この事件では、合計142人のファンが「犯罪組織の一員」であることや「命に関わる爆発物事故を引き起こした罪」の容疑で起訴された。うち7人は犯罪組織を運営した疑いでも起訴されている。
同メディアの報告によると、起訴された全員が不正行為を否定している。
この事件に関連して、マリナキス氏は2019年から2024年にかけて他のオリンピアコスの取締役4名とともに、犯罪組織の一員とされるファンに対して暴力を扇動し、同時に支援を行っていたと疑われている。
5日に行われた裁判では、140人以上の被告と220人以上の証人が関与するため、アテネ郊外のコリダロス高警備刑務所隣の特別法廷で、厳重な回日の中行われたという。
マリナキス氏の弁護士は『BBC』の取材に対して「告発は完全に根拠のないものです」と断言したとのこと。
マリナキス氏は過去にもギリシャで賄賂・試合操作および犯罪組織の関与や、試合中の審判室立ち入り問題などで調査対象になったことがあり、財界人としての顔とサッカークラブオーナーとしての影響力を持つ人物として知られている。
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今回の裁判結果が、ギリシャ国内のスポーツ界に大きな影響を与える可能性があることから、同国では大きな注目の的となっている。
なお、次回の審理は11月25日に行われる予定だ。