オランダの名門フェイエノールトで得点を量産している日本代表FW上田綺世。

在籍3年目となった今シーズンは、リーグ開幕11試合で13ゴールを叩き出し、得点ランキングでトップに立っている。

ハーフナー・マイク氏が持つ日本人のオランダ1部リーグにおけるシーズン最多得点記録(16)の更新はほぼ確実だ。

そうしたなか、オランダの名物記者であるヴァレンタイン・ドリーセンは、『De Telegraaf』で、上田をめぐる熱狂は見当違いだと指摘していた。

「上田の得点力には多くの難点がある。数字自体は素晴らしいが、より深く分析すれば、対戦相手のレベルが上がると、この日本人ストライカーの生産性の低さに驚かされる。

PSVとAZとの重要な試合では得点がなかった。PSVとAZとの対戦は、国際的なスカウトが注目する試合だ。

UEFAチャンピオンズリーグ予選フェネルバフチェ戦では、チャンスが少なく、無得点に終わった。イスタンブールでは絶好機を逃した。

UEFAヨーロッパリーグのブラガ戦は欠場し、アストン・ヴィラ戦とパナシナイコス戦でも上田に得点はなかった。国際基準から見れば、上田への熱狂は的外れだ」

上田は昨季王者PSVとの試合ではゴールを奪えなかった。レベルの高い試合で得点を決められておらず、欧州コンペティションでもっとゴールを奪うべきとのこと。

また、オランダのスポーツ記者であるアルノ・フェルミューレンとイェールン・エルスホフは、『NOS』の番組でこう指摘していた。

「彼はエールディヴィジで多くのゴールを決めており、日本代表としても長年活躍してきた。しかし、エールディヴィジのトップスコアラーが海外で大きなインパクトを残せないことも我々は知っている。

(上田はフォレンダム戦で見事なヘディングシュートを決めたが)

このゴールはプレミアリーグでは絶対に決められない。4人のディフェンダーがいて、ボールを頭でクリアしてしまうだろう」

「エールディヴィジはストライカーにとって天国だ。優れたストライカーなら、25ゴールは当たり前。上田にはそれが期待できるし、すでにそれ以上を狙っている。

しかし、疑問が残る。より高いレベルではどうなるのか?エールディヴィジのトップマッチでもっと結果を出さなければいけない。

もっと速く判断し、もっとデュエルに絡まなければいけない。PSV戦では、与えられた数少ないチャンスをほとんど活かせなかった」

オランダ1部エールディヴィジは、アヤックス時代のルイス・スアレスらが得点王に輝いてきた。ただ、AZで得点王になったものの、トッテナムでは成功できなかったオランダ人FWフィンセント・ヤンセンのようなケースもある。

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現地でもそういった見方があるようだ。

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