現役時代はイタリア代表の主将としてワールドカップ優勝を経験したファビオ・カンナヴァーロ氏。
引退後は中国のクラブや同国代表で監督を歴任して、今月ワールドカップ初出場を決めたウズベキスタン代表の監督に就任した。
そうした中、カンナヴァーロ氏の中国サッカーへの提言が話題となっている。
中国メディア『懂球帝』によると、サッカー解説者の孫雷氏が今年5月にカンナヴァーロ氏にインタビューをしたテレビ番組の続編が、13日に公開されたという。
同番組では、アジアの舞台で低迷する中国サッカーの現状について、指導者として中国で実績を残したカンナヴァーロ氏が持論を展開した。
「今の状況は少し変わりました」と口を開いた同氏は、多くのクラブが解散してしまった中国リーグの状況について言及。
「例えば広州恒大です。私はクラブやサポーターのために全力を尽くしましたが、残念ながら中国サッカー協会は広州の計画を支持しませんでした。広州は過去十数年でAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制した唯一の中国クラブです。本当に残念です」と、自身が指揮したクラブの解散を嘆いた。
また低迷する近年の中国代表の話題になると、「中国の選手は、中国での生活が快適だと理解していても、自分の野心のためには欧州でプレーする必要があります」と断じた。
同氏は続けて、多くの選手が活躍する日本・韓国を引き合いに、欧州挑戦の重要性を訴えた。
「現状では、多くの選手が中国にとどまり、欧州に挑戦しようとしません。この風潮は変える必要があります。中国は大国であり、あらゆるスポーツで競技力があります。しかし、若い選手が欧州でプレーすることを避けているのは非常に残念です。この状況が変われば、今後10年以内に日本や韓国のように、非常に優れた中国人選手が現れるかもしれません」
すでに来年のワールドカップ出場は逃している中国だが、元イタリア代表のレジェンドの提言を信じ、欧州でプレーする選手が増えれば2002年の日韓大会以来のワールドカップ出場も夢ではないかもしれない。