現在アルゼンチンの強豪ボカ・ジュニアーズでプレーしている元ウルグアイ代表FWエディソン・カバーニ。彼のピッチ外での行動が話題になっている。
イタリア・ナポリの専門メディア『IL NAPOLISTA』は8日、かつてナポリで得点を量産したストライカーが、ウルグアイ人ジャーナリストのラファ・コテロ氏の娘エマちゃんが脳の手術を受けることになった際、手術費用を負担したと明らかにした。
エマちゃんは、2015年ごろから水頭症に似た病状を抱え、これまで二度の手術を受けたが、新たな合併症により命の危機にさらされていたという。
医師は即時手術を勧めたが、費用は現金での即時支払いが条件。コテロ氏は「人生のすべてを使っても払えない状況だった」と告白し、銀行振り込みや小切手での支払いがすべて拒否されたと説明した。
絶望の中、コテロ氏は友人であるカバーニに助けを求めると、ウルグアイ人FWは迅速に応答。「すぐに行く」と答えたカバーニだったが、病院まで距離があったため、即座に病院へ到着することは不可能だった。
それでも同選手は機転をきかせ、病院近くのタンゴバーのオーナーに頼み、現金を届けてもらうことにした。
ほどなくして、現金のつまった箱を持った男性が病院に到着し、「エディが送ってくれました」と一言。手術は遅れることなく行われ、無事に成功した。
医師は最初「3,4時間は大丈夫でしょう」と、家族を安心させるために言ったが、実際には命の危険があったという。
コテロ氏は「先生が嘘をついてくれて良かった。あの重圧には耐えきれなかったでしょう」と、医師を責めずに感謝した。
また同氏は、テレビ番組『Polifonia』に出演した際に「カバーニの寛大な支援のおかげで、娘は無事に手術を受けられた」と、即座に現金を用意してくれたカバーニへ感謝の意を述べた。
この出来事は、世界的スター選手が困難な状況にある家族を助けた感動秘話として、南米やイタリアなどを中心に、多くの人々の心を打った。