前田大然、旗手怜央、稲村隼翔、山田新の日本人4人が所属するスコットランドの強豪セルティック。
リーグ4連覇を成し遂げた昨シーズンは、前田が33ゴールと大活躍。
彼はこの夏の移籍が噂されていたものの、残留することになったが、セルティックが放出を認めてくれなかったことを暴露した。
そうしたなか、かつてセルティックでもプレーした元イングランド代表FWクリス・サットンは、『Daily Record』のコラムで、前田の移籍をめぐる騒動はクラブ側の失態だと非難した。
「セルティックの移籍市場が大失敗だったことは周知の事実だが、前田大然の暴露で事態はさらに悪化した。経営陣が沈黙を守っているのも無理はない。
セルティックが彼の移籍を拒否したことには何の問題もない。チームの状態を考えると、彼を放出するわけにはいかないのは当然だ。彼の契約も残り2年ある。
しかし、今回の一件は、セルティックがこの夏にどれほどの混乱を招いたかを如実に示している。選手獲得方針の全体的な失敗を改めて認めたものだ。システム全体が崩壊したのだ。
夏の間ずっと、選手が移籍を望むなら、移籍を認めなければならないと言われてきた。(1月に退団した)古橋亨梧の時もそうだったし、(今夏に退団した)ニコラス・キューンも同様だった。
セルティックからのメッセージは、心が他へ移ってしまった選手を残留させて、同じレベルのパフォーマンスと献身を期待することは現実的ではないというものだった。
だが、そのルールは前田には適用されないらしい。聞いてほしい、この状況下でも献身性において疑いの余地がない選手がいるとすれば、それは前田大然だ。彼は黙々とプレーを続けるだろう。だが問題はそこではない。セルティックにこうした事態に対処する体制が整っていないことだ。
今、前田は後継者がいないため、本人の意に反して残留させられている。セルティックは、昨シーズンの年間MVPに選ばれた彼に強い関心が寄せられる可能性が高いことを認識すべきだった。
彼らはそれに備えておくべきだった。セルティックは、選手を育成し、時期が来たら売却するという認識のもとで選手を獲得してきた。今となっては、それを約束することすらできない。
次に誰が去るだろうか?旗手らが、クラブに野心がないと感じたなら、なぜ残留するだろうか?これは、クラブ運営があまりにもまずく、自滅寸前だった夏の一面に過ぎない」
前田の移籍に備えておくべきだったが、それをしていなかったのはクラブ側の不備だと指摘。
また、この夏に川崎フロンターレから加入した山田は、ナイジェリア人FWケレチ・イヘアナチョが電撃加入したことで序列が下がることになった。
サットンは、セルティックのパニック補強を憂いつつ、「山田に同情する。彼がワールドクラスとは思わないが、使えることは示していた」とも綴っている。
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