トッテナム・ホットスパーで25年間に渡って会長を務め、チームをプレミアリーグの強豪に成長させたダニエル・レヴィ氏が、電撃的に解任されることになった。

2000年にトッテナムの取締役に任命されたレヴィ氏は、その次年度に会長になり、それから長くチームの経営面をリードしてきた。

タイトルにはそれほど恵まれなかったものの、中堅チームに過ぎなかったクラブを拡大し、世界でも最も先進的な新スタジアムの建設にもこぎつけた。

しかしながら、クラブのサポーターからは決して全面的に支持を受けていたわけではなく、年間370万ポンド(およそ6.8億円)もの高額な報酬を受け取っていることにも批判があった。

そして今回、トッテナムの筆頭株主であるENICを主導するルイス一家の方針によってレヴィ氏解任という大鉈が振り下ろされたとのことだ。

『The SUN』によれば、かつてENICのトップであったジョー・ルイス氏はすでに88歳の高齢になっており、実質的にはその子供であるヴィヴィアンとチャールズが実権を握っているという。

彼らはこの数ヶ月トッテナムで数々の改革を推進しており、アンジュ・ポステコグルー監督、フットボール責任者のスコット・マン氏、ディレクターのドナ・カレンらを解任していた。

一方でかつてアーセナルでCEOを務めていたヴィナイ・ベンカテシャム氏を経営最高責任者として迎え入れ、ピーター・チャリントン氏(※レヴィ解任によって会長に就任した)を新たな役員に任命していた。これもダニエル・レヴィ解任のための準備であったという。

ルイス一家に近い関係者は、この動きについて以下のように説明したとのこと。

「ルイス家は何世代にも渡ってこのトッテナムというクラブを応援しており、ファンが望むものを求めている。それは多くの勝利である。

だからこそ最近のリーダーシップの変化があり、そこに斬新なアプローチが見られるのだ。ヴィナイ・ベンカテシャム、フランク・トーマス監督、そしてピーター・チャリントン。彼らはその目標を達成するためにふさわしいチームだ」

なお、クラブの声明によればこのレヴィ氏の解任でオーナーシップや株主構成に変更はないという。

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ただこれによってトッテナムがカタール資本によって買収される可能性があるという噂も流れており、今後のクラブの動きには大きな注目が集まりそうだ。

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