世界最速で2026年W杯予選を突破した日本代表。
アジア最終予選で同じグループCを戦ったインドネシアは、日本との最終戦に0-6で敗れたものの、4位でプレーオフ行きとなった。
近年のインドネシア代表は、旧宗主国であるオランダ系の選手を多く帰化させてきた。
元オランダ代表であるパトリック・クライファート監督のもとでもその勢いを加速させ、実に17人もの帰化選手を擁している。そのため、一部で帰化選手と自国選手との軋轢を危惧する声もある。
そのクライファート監督は日本戦後に「トップチーム、トップにいる国の本当のレベルを目の当たりにして、改善の必要性を痛感した。この結果には非常に残念だが、大きな教訓の機会となった」と語っていた。
インドネシアは10月のW杯予選プレーオフで、サウジアラビア、イラクと対戦する。
そうしたなか、インドネシアサッカー協会のエリック・トヒル会長は、新たな帰化選手の代表入りをSNS上で発表した。
「インドネシアサッカー協会は、ユトレヒト所属の21歳、ミリアーノ・ヨナサンズの帰化手続きに関する書類を提出した。同選手は、今年10月にサウジアラビアで行われるW杯予選プレーオフでインドネシア代表に合流する予定だ」
ヨナサンズはオランダ生まれの21歳、オランダ1部リーグのユトレヒトに所属する右ウィングだ。
2部フィテッセに所属していた昨シーズンは前半戦に11ゴールを記録するなど活躍し、1月にユトレヒトに引き抜かれた。
『kompas』によれば、ヨナサンズは祖母がインドネシアの西ジャワ州出身であるため、インドネシア代表の資格があるとのこと。
インドネシア代表は、かねてより彼の帰化を計画していたそうで、「代表の攻撃陣はより鋭くなり、競争力が増す」と現地では期待されている。
10月のW杯予選プレーオフは、2つあるグループで1位になった2チームがW杯行き確定。グループ2位になれば大陸間プレーオフの可能性を残すが、3位になると敗退が決まる。
もし、インドネシアがW杯出場となれば、オランダ領だった1938年大会以来のことになる。