来年、アメリカ、メキシコ、カナダの三カ国でFIFAワールドカップ(W杯)が開催される。
だが、W杯最多5度の優勝を誇るブラジルは、サポーターがアメリカに入国できない可能性があるという。
アメリカメディア『CNN』によると、同国大統領のドナルド・トランプ氏は現在、ブラジル人へのビザ発給を制限・停止する措置を検討しており、これは大会期間中も例外とならない可能性があるとのこと。
すでに、先週アメリカを訪問したブラジルの上院議員たちは、滞在日数を大幅に制限されたビザしか受け取れなかったと報じている。
同様の措置として、トランプ大統領は今年6月にイランからのアメリカ入国を全面的に禁止する決定を下したが、この制限は選手やコーチなど、国際競技に参加する関係者は対象外とされ、グリーンカード保持者や多重国籍者も除外される。
今回、アメリカがこのような措置を取った理由は「治安上の懸念」「外交上の問題」としているが、背景にはロシアや中国との連係を強めるブラジルのルラ新統領へ政治的圧力をかける意図があると推測されている。
今回のブラジルへの措置も同様に、代表チームや大会関係者は渡航可能と見られるが、サポーターへの影響は避けられない見通しだ。
もしビザ発給が停止された場合、ブラジル代表はW杯で熱狂的なサポーターの後押しを受けられない。
世界中のサッカーファンが注目するW杯。
外交問題が観戦環境にまで波及する事態となれば、『サッカーの祭典』としての意義が問われる大会となりそうだ。