27日に女子EUROの決勝戦が行われ、イングランドがスペインをPK戦の末に下して、2連覇を成し遂げた。

そうしたなか、『BBC』は、女性スポーツにおける生理、乳房、そして怪我について議論する必要がある理由という話題を伝えていた。

「科学者チームは、トップスポーツが女性の身体に及ぼす独特な影響について研究している。

乳房が走り方をどのように変えるか、そして適切なスポーツブラを着用することで優位に立てる可能性など。月経周期がパフォーマンスにどのような影響を与えるのか、生理用品はどのような役割を果たせるのか。また、なぜ特定の怪我のリスクが高く、それらを避けるにはどうすればよいのか。

女性プロアスリートたちが『ミニチュア男子』としか思われていなかった時代からは大きく様変わりした。

2022年女子EURO決勝で決勝ゴールを決めたイングランド女子代表クロエ・ケリーは、ユニフォームを脱ぎ捨て、世界中にスポーツブラを披露した。

そのブラは、ポーツマス大学のジョアンナ・ウェイクフィールド=スカー教授が設計したもので、彼女は『ブラ教授』という愛称で知られている。

・サッカーの試合中、女子選手の胸は平均11,000回も揺れる
・適切なサポートがない場合、平均的な揺れ幅は8cm
・胸は最大5G(重力の5倍)の力で揺れ、これはF1ドライバーの体感に匹敵する

胸部にモーションセンサーを取り付けた実験では、胸部組織の質量移動が体の他の部分の動き、ひいてはスポーツパフォーマンスにどのような変化をもたらすかが明らかになった。

上半身の動きを制限して乳房の揺れを補おうとすると、骨盤の位置が変わり、歩幅が短くなる。だからこそ、スポーツブラは快適さやファッションのためだけでなく、パフォーマンスを向上させるためのアイテムでもある。

スカー教授はこう語る。

『女性によっては、乳房が非常に重く、その重量が移動すると、胴体の動きが変わり、地面に加える力さえも変化する場合がある。

実際に、胸のサポート力が低いと、歩幅が4センチ短くなることがわかった。マラソンで1歩ごとに4センチ縮むと、1マイル(約1.6キロメートル)縮むことになる』」

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また、教授は「一度伸びた胸は元に戻らない。治療よりも予防が大切」として、スポーツブラには、乳房内部の繊細な構造も保護する役割があるとも語っていたという。

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