エステグラル・テヘランに所属しているイラン代表MFラミン・レザイーアンが、試合前に女性ファンと抱き合ったとして罰金刑を受けた。
イランサッカー連盟の倫理委員会は声明で「エステグラルの選手ラミン・レザイーアンは、スポーツマンシップに反する行為によっておよそ10万円の支払いを言い渡された」と発表した。
『antena3』の 記事によれば、レザイーアンは12月26日に行われたチャードルマールーとの試合前、バスに乗り込んできた女性ファンと抱き合ったとのこと。
これを受けてイランサッカー連盟は後にレザイーアンを召喚し、当該の場面について説明を求めたという。
イランにおけるイスラム法では近親者でない限り男女間の身体的な接触については禁止されており、それによって罰金刑を受けることになったとのことだ。
なお、イランにおいては昨年4月にも同じケースでの事件があり、エステグラルの主将を務めているホセイン・ホセイニが出場停止を受けている。
ヒジャブ(イスラム教国で使われる顔を隠すためのスカーフ)を着用していなかったことで逮捕されかけた女性ファンがピッチへと逃走し、その過程でホセイン・ホセイニを抱きしめたとのこと。
それによってホセイン・ホセイニは1試合の出場停止処分を受け、さらに70万円ほどの罰金を支払うことになった。
その際にはイランのサッカー界において「やはり女性にサッカーを観戦させるのは禁止すべきだ」という主張が再び広まっていた。
イランでは1979年のイスラム革命から2022年8月まで女性がサッカーの試合を観戦することが禁止されており、許可されて以降もしばしばその正当性についての議論が行われている。