中国超級リーグで8シーズンを過ごした元ブラジル代表MFオスカルが、今季限りで退団する上海海港のファンに別れを告げた。

若くしてチェルシーで成功を収め、2014-15シーズンにはプレミアリーグ優勝を経験したオスカル。ジョゼ・モウリーニョ監督やアントニオ・コンテ監督にも信頼され、ブラジル代表の中心選手にもなった。

しかし2016年12月に突如チェルシーを退団して中国超級リーグの上海上港(当時)に移籍することを発表。違約金も6700万ポンド(およそ123.1億円)という高額なものになったことで大きな衝撃を与えた。

彼には年俸としておよそ2000万ポンド(およそ36.8億円)が支払われていたと伝えられており、それからの8年間でおよそ300億円の給料を受け取ったという。

そのように恵まれた環境にあったものの、この2024年のシーズンを最後に契約満了を迎え、中国を離れることを決断。今回のホームゲームでファンに別れを告げることになった。

今年5月のインタビューでオスカルは「かつて所属したチェルシーで再びプレーしたいと思っている」と話しており、ヨーロッパのクラブに関心を持っていると明かしていた。

しかしながら9月には上海海港との契約を更新しない理由について「ここは大好きだが故郷から遠すぎる。母も年老いたし、兄弟も子どもを産んだ。故郷に近づきたい」とも話していた。

さらに「どこに行っても、こことは違うものを味わうだろう。中国の生活の質は世界でも類を見ない。ヨーロッパでも見たことがない。子どもたちは安全を心配することなく学校へ行き、バスで家に帰ってこられる。午前2時や3時に我々は好きなだけ外出でき、どこに行っても何も起こらない」と中国の治安の良さを称賛した。

「ここには麻薬が蔓延していない。別世界のようだ。ここにいる人、ここで暮らす人だけがその感覚を味わえるんだ」と、ブラジルでも治安の悪い地域で生まれたオスカルならではの幸せを感じていたと明かしている。

帰化して中国代表入りした「一流外国人」たち

なお、ブラジルリーグの名門インテルナシオナウがオスカルの獲得に動いていると伝えられており、かつて指揮していたエドゥアルド・コウデ監督も彼の加入を夢見ていると公にコメントしていた。

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