30日に行われた明治安田J1リーグの第37節で、首位のヴィッセル神戸は1-1で柏レイソルと引き分けた。
勝てば優勝に大きく前進する神戸に対し、同じく勝てば残留が決まる柏の対戦とあって激闘となった。
柏は前半5分、FW木下康介が先制ゴールを決め勝利に近づいたが、神戸は後半アディショナルタイム10分、FW武藤嘉紀がゴール前の混戦から最後は左足で押し込んだ。
もしこの試合に敗れていれば、翌日(12月1日)に行われる2位・サンフレッチェ広島の結果次第では逆転される可能性があった。
それだけに武藤は試合後のフラッシュインタビューで、「本当に最低限だと思います。だけどこれ以上大きな勝点1は正直存在しない思う」と胸をなでおろした。
武藤の同点ゴールの直前に、神戸はPKを獲得していた。しかしこれをエースの大迫勇也が天高く外してしまう。
誰もが頭を抱える展開に、「正直ラストワンチャンスがくるかこないか信じ切れてなかった自分もいました」と32歳になったFWは正直な気持ちを吐露した。
同点弾も一度はオフサイド判定され肝を冷やしたが、「みんなが最後つないでくれてこぼれてきた。必ず決めないといけないという気持ちで、焦らずにしっかりと相手のコースに蹴りこめた」と振り返った。
逆転して首位に立った後はこれで2試合連続の引き分けに。
武藤は「僕自身も十分なプレーではなかった」と反省しつつ、「正直この重要な一戦でしっかり準備ができていない選手、地に足がついていない選手が存在した。そういった甘さは僕らには一切必要ない。そこは厳しく言っていかないといけない」と警鐘を鳴らした。
最終節の湘南ベルマーレ戦は8日に行われる。武藤は「次節全員で圧倒して優勝を決めたい」と連覇を誓っていた。