Qolyアンバサダーのコラムニスト、キツネによるレポートをお届けします。

まず初めに、8月に入ってからコラムの投稿が止まってしまい、申し訳ございませんでした。8月はミッドウィークの試合があったり、職場ではお盆休みを取る同僚のカバーをしたりでコラムを書く時間が中々確保できませんでした。

言い訳はこれくらいにして、今回はジュビロ磐田戦の観戦記を中心としたコラムをお届けします。

3戦未勝利。ゼルビアに試練の時

スタッド・ランス戦は格上過ぎるのと、そもそも公式戦ではないため除外するとして、横浜FM戦(●1-2)・C大阪戦(△0-0)・湘南戦(●0-1)と公式戦は3戦未勝利。しかも2試合連続得点無し、DFドレシェヴィッチは警告累積による出場停止、2位以下との勝ち点差がじわじわと近づいている(特に広島のブーストが強烈)厳しい状況。

しかし黒田体制の公式戦においては未勝利の最長は3戦(昨年33節群馬戦・34節栃木戦・35節藤枝戦)、連敗は76試合無し、被シーズンダブルもありません。明らかにポジティブな要素の方が大きいですが、この日を迎えるのが怖かったというのが正直な気持ちでした。

ところが、そんな気持ちも試合前の決起集会で吹き飛ぶのでした。

決起集会の場でコールリーダーが語りかけた"共闘"

チャントが始まる前にコールリーダーが決起集会で発した言葉をほぼそのままの形で紹介します。

「この状況っていうのは選手たちがものすごい今…言ってみればあんまり上手くいってないじゃん。
中断前にマリノスに負けて、中断空けてからも勝ち点1しか拾えなくて。

なかなかこの苦しい状況でやっぱりこういう状況にこそ、俺達サポーターの力が必要だと思うんだよ、そうだろ?みんな。みんなさ、よく"共闘"って言うじゃん。

"共闘"ってどういう漢字書くか分かるよね、みんな。ちびっ子たちはさ、お父さんお母さんに教えてもらってほしいんだ。"共に闘う"って書いてあるよね、そうだよね。共にピッチと闘う空間、あそこにつくっていこうよ、みんな。ピッチでさ、必死こいて選手たちがさ、汗水たらして必死に闘ってるじゃん。

それをさ、俺達サポーターが傍観してたらどうかな。俺達サポーターだって町田ゼルビアだ。俺達サポーターは傍観者じゃねえんだよ。みんなそれぞれ一人ひとりサポーターが当事者の意識でこれからの試合闘ってほしいんだ。

絶対さ、選手とかスタッフとかフロントだけの力じゃ、今改めて言うけど、優勝ってことは絶対成し遂げられねぇと思ってる、俺は。みんなでさ、優勝したくね?アジアじゃねぇよ、ただアジアに行くんじゃねぇ、優勝してJ1のトップ立ってアジア行こうぜ、みんな。

改めて言うけどこういう苦しい状況、選手たちは苦しい状況だからこそ、俺達はさ、今日クソ熱いけど必死こいてさ、腹の底から声出して、次の日の仕事とか、もしかしたら明日デート行く人も居るかもしれないけど、別に声枯れてたっていいじゃん。ふくらはぎ攣ったっていいし、手から血出たっていいし、でもそれくらいピッチの選手たちがもの凄い死に物狂いで闘ってるから、俺達サポーターもスタンドで死に物狂いで選手たちと一緒に闘う空間、みんなで作っていこう」

これはあくまでゴール裏、それも立ち見エリアにフォーカスしたメッセージだったと思いますが、"共闘"の意味は人それぞれ異なると思います。僕にできる共闘はコールリーダーの言っていたことと恐らく同義で「当事者意識をもって90分闘うこと」だと思っていますが、Youtubeやこのコラムにおける表現を通じて仲間を増やすこともまた、1つの共闘の形だと思っています。

ゴール裏にいなくても、ユニフォームやグッズを買う事、チケットを買う事、緑山に行く事、DAZNで試合を観る事、それ以外にも普段さりげなくやっているゼルビアに関連する行動1つひとつが"共闘"であり、クラブが成長する力、チームが闘うための力になっているのではないでしょうか。

圧巻のゴールショー

1点目は試合3日前にゼルビアへの完全移籍が発表された中山雄太の頭から生まれました。2試合ゴールが無かったゼルビアに安心と勢いをもたらしました。

2点目はエリキのリーグ戦3カ月ぶりとなるゴール。VARチェックに9分を要しましたが(厳密には無線が不調だったとか、機器が故障していたとかなんとか…)、ハンドも無くゴールラインも完全に割っていました。

3点目は藤本のリーグ戦5カ月弱ぶりとなるゴール。オセフンがサイドをドリブル突破し、中央で藤本がフィニッシュするという、普段であれば逆になるであろうシーンでした。

4点目は藤尾が自ら獲得し決めたPK。ボールに水を掛ける行為自体はルールブックにも明記が無いため、ボールの交換は主審の判断によるものと思われます。

リーグ・審判団による見解が今後示されるのかどうか見守りたいと思いますが、ゼルビア公式のYoutubeチャンネルのハイライト動画には藤尾がびっちゃびちゃに水をかけているシーンを堂々と使っているので、クラブとしては問題無いと認識しているのでしょう。僕も現状問題無いと思います。

浮かれることなく次の闘いへ

あえてネガティブな情報を書きますが、昨年も3戦未勝利からの長崎戦大勝(6-0)からの2戦未勝利(いわき戦●、甲府戦△)でした。その6試合で得られた勝ち点は6です。昨年は勝ち点差がそれなりにありましたが、今年はそうではありません。

そして8月に残っている試合はゼルビアから見て3連敗中と鬼門になりつつある新潟戦、中々勝てていない国立でジャックが予想される浦和戦。いつも以上に難しい試合になることは間違いないですが、新戦力の加入により前半戦からアップデートされたゼルビアであれば必ず良い結果になると信じています。

新戦力加入の裏でクラブを去る選手も多くいます。期限付き移籍にはなっていますが、シーズンオフに誰が帰ってくるのか全く分かりません。このままお別れになってしまう選手も現実的に出てくるでしょう。J1昇格・J2優勝に尽力した選手たち、僕がゼルビアを応援する前・苦しい時代を支えた選手たち、志半ばでクラブを離れることになった選手たちのために必ずJ1優勝を成し遂げましょう。


ライター:キツネ
2023シーズンより本格的にFC町田ゼルビアのサポーターとなり、サポーターやゴール裏の人口を増やすため、Youtubeチャンネル「ゼルビアアドレセンス by キツネ」にて、ほぼすべての試合のVlogを投稿中。大切にしている言葉は「自分から手放さない限り、サッカー観戦は終わりのない青春」。
YouTube:「ゼルビアアドレセンス by キツネ」
https://www.youtube.com/channe...

【厳選Qoly】東南アジア最強を決める三菱電機カップで日本出身選手が躍動!活躍する日本出身の5選手を紹介