Qolyアンバサダーのコラムニスト、中坊によるレポートをお届けします。

川村、野津田が移籍したサンフレッチェ広島だが、加入初年度ながら前半戦でいきなり二桁ゴールを叩き出すエースの大橋が、まさかのイングランド・ブラックバーンへ移籍。優勝のためには確実に勝ち点3を取りたいが、相手は粘り強く勝ち点を積み重ねる東京ヴェルディ。試合を振り返る。

スコア以上の差を見せつけたゲーム。

今季、何度も言っているが広島3バックはJリーグ最強であり、ヴェルディがハイボールで攻めても全部跳ね返されるためクロス攻撃が意味をなさない。

さりとてパスで繋いでも、CB全員のレベルが高く簡単に崩せない。

シュートコースもCBがしっかり切っているから、ヴェルディが無理にこじ開けようとシュート撃っても、ことごとくGK大迫の正面に飛ぶこととなり、危なげなくセーブされてしまう。

おまけにシステムは広島もヴェルディも全く同じ3-6-1であるがゆえに、広島の個人能力の高さが際立つ展開となった。ヴェルディは人数かけて攻めようにもボール失った時の怖さがあるため、前線にボールを運んでも枚数が足りない場面が多々。

広島は結果的にはCKでのセットプレー 一発での勝利とはいえ、守備での綻びが全くないため、あとは攻撃陣が奮起して決めるだけの展開であり、時間の問題だった。

運が悪くてスコアレスドロー、負けはまずあり得ない、10回やって7回勝てる試合運び。これは強い。

確実に優勝争いに残り続けるチームと確信した。

(もちろん、試合通じて優勢であったのに攻撃面でうまく崩せない場面が多く、このあたりは海外移籍した大橋の穴の大きさを感じた。)

新加入ドイツ人ボランチ、アルスラン

今後期待できるのは今日Jリーグデビューとなった、メルボルンから移籍したドイツ人のボランチ、アルスラン。

個人的には昨年11月ACLでの甲府戦以来の観戦となったが、まだコンディションはイマイチではあるものの状況判断に優れシンプルかつ正確に横へ捌けるし、ボールが彼によく集まるし見事にチーム内に溶け込んでいた。

特に広島の大半が縦に急ぎがちな攻め方をする中で貴重な存在。コンディション上がれば川辺と共に確実に脅威となるし、ドイツ語圏のためスキッベ監督とのコミュニケーションも問題ないため今後かなり楽しみな存在である。

ライター名:中坊
紹介文:1993年からサッカーのスタジアム観戦を積み重ね、2023年終了時点で962試合観戦。特定のクラブのサポーターではなく、関東圏内中心でのべつまくなしに見たい試合へ足を運んで観戦するスタイル。日本国外の南米・ヨーロッパ・アジアへの現地観戦も行っている(本記事は一週間後、中坊コラムに転載します)。

Note:「中坊コラム」 https://note.com/tyuu_bou 
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