10日に行われた天皇杯3回戦、筑波大は柏レイソルに延長戦の末1-2で敗戦した。

2回戦でJ1首位のFC町田ゼルビアを破り、2チーム連続の“J1食い”を目指した一戦。ピッチには、相手が柏だからこそ大きなモチベーションで試合に臨む選手がいた。

左サイドアタッカーとして先発し、この試合のファーストシュートを放った筑波大4年生のMF田村蒼生だ。

「結果というところは、2年前にも本当に痛感させられた試合でした(※天皇杯2回戦で柏と対戦し、0-1で敗退)。前半からフルで行って、柏熱地帯が…柏のゴール裏が最初攻める側だったので(ゴールを)決めて黙らせようかなと思ったんですけど」

田村は高校まで柏のアカデミーで過ごした22歳。2年ぶりに訪れた特別な相手との再戦に燃えていた。

しかも、柏のゴールマウスを守るのが、アカデミー同期でトップ昇格したU-23日本代表GK佐々木雅士だったこともそれに拍車をかけた。

「(佐々木)雅士がキーパーでしたし余計に決めたい気持ちもあったので、それができなかったのは悔しさしかないです。(最初のシュートが入っていたら?)もう絶対に最初は自分が打とうと思っていました。できればゴールという形にしたかったですけど、自分の実力がまだまだ足りなかったので、また帰って練習していきたいです」

入場時には佐々木と軽くハグを交わしていた田村。柏を勝利に導いた佐々木も試合後、幼馴染との日立台での対戦に「不思議な感覚だった」と明かしていた。

試合全体を見れば柏が一枚上手だったことは否めないが、筑波大も試合の入りは良かった。「ちょっと硬かったかもしれないですけど、流れは自分たちのゲームでしたし、やりたいことも想定以上にはできたと思います。あの時間に決めたかったというのが一番大きかったです」と田村も振り返る。

ただ、柏は井原正巳監督のもとこの試合でターンオーバーをしており、ベンチにはマテウス・サヴィオや細谷真大、関根大輝といった主力が控えていた。

「試合前から、うっちー(内野航太郎)とも『(彼らを)出させたくない?』と話していました。意外に早いタイミングで出てきて(※マテウス・サヴィオと細谷は58分から出場)、ここからだなというところで、自分のエネルギーもちょっと足りなかったのもあって長い時間ピッチに立つことはできなかったですけど(※76分に廣井蘭人と交代)、すごく幸せな時間ではありました」