今夏にドイツで開催されるEURO2024だが、同大会の公式ステッカーをめぐる問題が起きているようだ。

2022年、アメリカのトレーディングカード会社であるToppsが、EURO2024におけるUEFAの独占ステッカーパートナーとしての権利をPanini社から引き継いだ。

『The Times』などによれば、全体的な権利はToppsが持つ一方、Paniniはいくつかのチームの権利を保有しているとのこと。そのため、イングランド、スペイン、ドイツ、フランス、イタリアの5チームはPaniniしか各国のユニフォームを使用できないそう。

また、Paniniは選手個人の権利も持っており、Toppsは他の選手で代用しなければいけないケースもあるという。例えば、フィル・フォーデンやジョン・ストーンズらはPaniniが権利を保有しているため、ToppsのEURO公式ステッカーアルバムには登場しない。そのため、Toppsのイングランドにはまだ代表経験のないルーク・トーマス(ミドルズブラDF)らが含まれているとのこと。

Paniniは1977年以降のEURO全大会でステッカーアルバムを提供しており、今大会も独自で制作。2社による分裂状態になった今大会は、Paniniのカードが387枚、Toppsが728枚という形になっているとか。

YouTuberでもあるカードコレクターは「両メーカーともに今回はやらかした。本当にがっかり。コレクターとして1年で最もワクワクするはずの時期なのに、アルバムを完成させることにね」と嘆いているそう。

EURO2024の「予選敗退ベストイレブン」が強すぎる

2022年に5億ドル(773億円)ほどでToppsを買収したFanatics社の広報担当はライバルをこう批判している。

「一部の選手が欠けていることは残念だが、これは大会の前ステッカーパートナー(Panini)がファンの不利益になるようにコレクションの特定部分をブロックしたせいだ。前ステッカーパートナーとは違い、我々はファンにコミットしており、現役選手や引退選手を含めたステッカーとカードを広く提供すること今大会で盛り上がってもらえると信じている」

アメリカではFanaticsとPaniniによる法廷闘争が繰り広げられている。Panini側は、Toppsの買収や、NBA、MLB、NFLとの異例の長期独占ライセンス契約が独占禁止法に違反すると訴えているそう。

【厳選Qoly】東南アジア最強を決める三菱電機カップで日本出身選手が躍動!活躍する日本出身の5選手を紹介