政府系ファンドによる破格の投資でサッカー界のスターをかき集めているサウジアラビア。

2030年に行われるFIFAワールドカップの招致を目指しているが、すでに2029年アジア冬季競技大会の開催は決定している。

そのアジア競技大会を行う予定なのが、サウジが1兆ドル(145兆円)をかけて建設している未来都市ネオムだ。

『Globo』によれば、サウジはこの巨大プロジェクトで、新たなサッカークラブとスタジアムも建設する予定だそう。

ネオムは長さ170km、高さ500メートル、幅200メートルの垂直都市。紅海に隣接しており、その広さはベルギーの国土と同程度(ベルギーの国土は30,690 km²、九州は36,780 km²)。

高速道路も車もなく、100%の再生可能エネルギーが使われ、900万人が暮らす予定。そこにサッカースタジアムも建設されるという。

プロジェクトのエグゼクティブディレクターは「一度に全てを作るつもりはない。ただ、2045年までには完成させる。人口に見合ったスタジアムを作る予定だ。例えば、ビルの50階に住んでいて、ネオム対バルセロナ戦をスタジアムで見るために2キロ移動したい場合、様々な交通システムのひとつを使うことになる。(垂直都市なので)10階上かもしれないし、下かもしれない」と述べている。

まだネオムにサッカークラブは設立されていないが、すでに種は捲かれている。

2022年6月、サウジ政府はプログラムを発表。国内の7歳から12歳までの子供400人に高度なトレーニングを提供するというものだ。トップレベルのコーチを招き、サウジの草の根サッカーを発展させる狙いがある。

ネオムのスポーツディレクターは「我々はそうした若者を成長させたり、地域スポーツを発展させるために、革新的なスポーツテクノロジーを育むつもりだ」と語っている。

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ただ、ネオムの建設には環境への影響が懸念されているほか、強制的な立ち退きに抵抗した3名に死刑判決が下される事態も起きているそう。

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