エスパニョールのRCDEスタジアムで行われたブラジル代表対ギニア代表の国際親善試合。

ヴィニシウス・ジュニオールがレアル・マドリーの試合で受けた人種差別に反対する意思を示すため、ブラジル代表の選手たちは前半に黒いユニフォームを着用した。

だが、この試合にやってきたヴィニシウスの友人がスタジアムの警備員から人種差別的扱いを受けたと訴えて問題になっている。

『Globo』などによれば、警察に人種差別被害を通報したのは、フェリペ・シウヴェイラさん。ヴィニシウスとともに暮らしている親友のひとりだそう。

彼は入場ゲートを通過する際、警備員から身体検査を受けた。その際、警備員は「手を上げろ、これがお前に対する俺のピストルだ」と発言し、バナナを突きつけたという。

これにフェリペさんらヴィニシウスの知り合いたちが激怒し、問題になったとのこと。

そうしたなか、ブラジルサッカー連盟はこのような声明を出した。

「ブラジルサッカー連盟は、ヴィニシウスの顧問で個人的な友人でもある実業家のフェリペ氏が、試合前にスタジアムの入り口で経験した人種差別の報告を知り、直ちに行動を起こすと同時に警察と試合の主催者に対して人種差別という苛烈で容赦ない犯罪の被害者を完全に支援・援助することを要請した。この件は親善試合に立ち会ったジャーナリストも目撃している。

ブラジルサッカー連盟会長はこう述べている。

『世界中で止めなければならない犯罪である人種差別との闘いが我々がここにいる理由でもある。FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長がチューリッヒからここに来たのも同じ理由だ。

我がセレソンが前半を黒いユニフォームでプレーしたのもそのためである。

これはマニフェストであり、旗であり、人種差別だけでなくスタジアムの内外でのあらゆる暴力をサッカー界から追放するというミッションだ。

我々は世界中の連盟からブラジルと一緒にこの闘いに参加したいという同志の連帯を受け取っている。そして、今日、また新たな犯罪者が公に暴露された』」

警備員のポケットにバナナがあるのは確認されたというが、本人は人種差別を否定しているようだ。

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フェリペさんらは地元警察に被害届を提出する意向だという。

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