稀代のワルとして知られるジョーイ・バートンが監督として率いている英3部のブリストル・ローヴァーズ。

4部からの昇格の立役者のひとりだったニック・アンダートンは今季1試合もプレーしていない。

26歳の彼は昨年7月に骨肉腫と診断され、大腿骨の手術を余儀なくされたのだ。

バートン監督は、アンダートンは1年ほど歩行できないだろうと語り、資金集めのために今年のロンドン・マラソンを走ると約束。

そのアンダートンは昨年10月に手術を受けたが、12月の細胞検査でより侵攻性の強いガンであることが判明した。そのため、現在は化学療法を受けており、髪も剃っている。

そうしたなか、ローヴァーズはこのような声明を出した。

「選手とスタッフはニックを応援するために髪の毛を剃る。

骨肉腫と闘病している昇格のヒーローである彼を支援するため、1月16日に頭を剃りあげる。

キャプテンであるポール・クーツはこう話している。

『僕らはずっと一丸となってニックをサポートしてきた。ほんの一瞬で彼の世界は引っくり返ってしまった。

これは彼の症状に関する認知を高め、彼と若い家族のために資金を募るもうひとつの方法だ。

僕らのなかには抜け毛が少ない人もいるけれど、ニックは髪がすっかり無くなったチームメイトや監督に会うのを楽しみにしてるはずさ!』」

選手たちはアンダートンの背番号と同じ16日に髪を剃る。カットするのは、地元の宿敵チームであるブリストル・シティを応援する美容院。その理由は、街が一丸となってサポートを提供していることを証明するためだそう。

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ちなみに、壮絶な生い立ちから成り上がったバートンは、現役時代にアカデミー選手の瞼に煙草を押し付け、争いを仲裁にしようとしたチームメイトを骨折させ、練習中に味方選手の顔面をブン殴ったりと悪行を繰り返した人物。

また、妻の頭を蹴ったDV疑惑で現在も係争中だが、自分の選手のために一肌脱ぐ覚悟のようだ。

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