かつてバレンシアを率いていたマルセリーノ・ガルシア・トラル監督。
ビジャレアルでの指揮で成功を収め、2017年からはバレンシアの監督に就任。経済的に苦しいクラブをコパ・デル・レイ優勝、ヨーロッパリーグ準決勝進出、チャンピオンズリーグ出場などの結果を出した。
【動画】「The Coaches' Voice」に出演するマルセリーノ監督
しかしながら、2019-20シーズンが始まったばかりの段階で突如解任されることになり、サポーターや選手に支持されながらもチームを離れざるを得なくなった。
なぜそれが起こったのか。『Guardian』によれば、マルセリーノ監督は以下のように話していたとのこと。
マルセリーノ
「(2019年9月に解任されたバレンシアでのことについて)
すべてがうまく進んでいった。ファンも、選手も、コーチングスタッフも、スポーツディレクターも、ジェネラルマネージャーも、誰もが絡んでいいチームを作っていたよ。
あきらかに上向きの軌跡を描いていた…それから、オーナーが介入してきて、あっという間にぶち壊してしまった。早かったよ。ギネスに乗せてもいいくらいだ。
ディレクターのパブロ・ロンゴリアも、ジェネラルマネージャーのマテウ・アレマニーも解任された。
選手たちは我々スタッフを擁護してくれたが、それはむしろあまりにも意味の分からないものを見せられて、クラブを信じられなくなったんだろうね。
選手たちは満足していたし、誰にでも勝つことができると思えていた。そのプロジェクトが破壊されたんだ。
(オーナーのピーター・リムは本当にサッカーが好きなのか)
わからないね。あることについての会議を行って、それから30時間かけてやってきた彼と直接会ったら、言っていることは正反対だった。
その1ヶ月半後、我々はカップ戦で勝ち、ヨーロッパリーグでは準決勝に行き、チャンピオンズリーグ出場権を得た。
我々は、『カップ戦では優勝を目指すな、勝つな、ベストメンバーを出すな』と言われていたんだ。
ただ我々は違う決断をした。バレンシアのようなクラブがやらなければいけない、当たり前のことをした。
偉大なバレンシアは勝つことを考えなければならない。ファンが望むこと、クラブの歴史が望むことをやった。
サッカーでも人生でも、勝つために努力をしなければならない。準々決勝でヘタフェを破ったことで、自信が生まれて、チャンピオンズリーグ出場権を得られたんだ」