イラン国内で大きな動きに発展している抗議デモ。スカーフの規則違反の疑いで警察に拘束された22歳の女性が死亡したことに対する抗議が大きな広がりを見せているのだ。
当局は暴行ではなく突然の心不全で死亡したとしているが、警棒で頭を殴ったり、車両に頭部をぶつけた疑惑がある。女性たちによる髪を切る抗議だけでなく、一部では治安部隊に火炎瓶を投げつけるなど激しい活動も起きており、そのなかですでに多数の死傷者が出ているとも伝えられている。
現イラン代表FWサルダル・アズムンは「代表チームの掟のせいで、僕らは今の活動が終わるまでは何も言えない。でも、もう我慢ならない。イラン女性の髪の毛を犠牲にする代表チームを嫌悪する。この投稿が削除されることはないだろう。好きなようにすればいい。人を簡単に殺すなんて恥を知れ。イラン女性たち、万歳」などとのメッセージをポストするなどアスリートたちも抗議の声を上げている。
そのアズムンが所属するレヴァークーゼンはこのほど敵地でバイエルン・ミュンヘンと対戦。彼が後半途中に出場した際、バイエルンサポーターが掲げたバナーが話題になっている。
Bayern's Ultras are showing solidarity with the protestors in Iran with a banner that says:
“Jin, Jiyan, Azadi! (Woman, Life, Freedom!)
Solidarity with the feminist revolution in Iran!”#FCBB04 #Bundesliga pic.twitter.com/ROUQNttvXm
— DW Sports (@dw_sports) September 30, 2022
クルド語で「女性、人生、自由」、英語で「イランでのフェミニスト革命に連帯!」とのメッセージ。アズムンとイランで抗議を支持するエールを送っていたのだ。イラン国内では抗議をSNS上で支持した代表選手が逮捕される事態も起きている。
【動画】黒の抗議…イラン代表選手たちが代表戦でやった話題のシーン
なお、試合はバイエルンが4-0で快勝。一方、レヴァークーゼンは8試合で1勝と低迷が続いており、MFケレム・デミルバイは「バイエルンに序盤から支配され、相手は無慈悲だった。あらゆる面で我々を上回っていた」とうなだれていた。