28日、ポルトガル1部リーグのベンフィカがジョルジュ・ジェズス監督の退任を発表した。
ベンフィカはここまでポルトガルリーグで3位という成績。先日はライバルのFCポルトに敗れていたものの、まだそれほど上位との差は大きくない状況だった。
退任の記者会見においては、ジョルジュ・ジェズス監督は「自分がクラブにとっての問題になりたくない。解決策になりたい」と話していた。
表向きには相互の合意による契約の解除というものだが、『SIC』によればジョルジュ・ジェズス監督には残りの給与全額が支払われるとのことで、実質は「解任」といえるものとなっているようだ。
なぜこのような状況になったのか。報道によれば、選手との緊張関係が原因であったとのこと。
ベンフィカは先週行われたFCポルトとのカップ戦で0-3と敗れており、途中出場していた中心選手の一人であるピッジがドレッシングルームでチームに厳しい言葉を発していたという。
それを受けてジョルジュ・ジェズス監督はピッジを月曜日のトレーニングから外したところ、チームの選手達がそれに反発。
火曜日のトレーニングではキャプテンのアンドレ・アウメイダを初めとした10~15名の選手がボイコットを行い、セッションを続けられなくなったそう。
そして、ジョルジュ・ジェズス監督は弁護士を練習場に呼び、ルイ・コスタ会長とのミーティングを行い、契約の終了について交渉したとのこと。
違約金については設定されていないが、ジョルジュ・ジェズス監督の残りの給与については次のクラブが見つかるまでベンフィカが支払うという条件になったそう。
そして、クラブは急遽Bチームの監督であったネウソン・ヴェリッシモをトップに昇格させ、火曜午後のトレーニングから指揮を任せることにしたようだ。
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『SIC』の評論家であるペドロ・ファテラは、反乱を起こした選手たちではなく監督が追放される状況は「マヌエル・ルイ・コスタ会長のリーダーシップ欠如である」と指摘しているようだ。